世界記録は24時間で47ラウンド!? 人は1日、1週間、1年で何ホール回れるか【ゴルフの数字】
4人1組、1ラウンド18ホール、パー72……ゴルフにまつわるいろいろな数字。知らなくてもゴルフはできるけど、知っていればゴルフがもっと楽しくなる! 今回は、一定期間内の最多ラウンド記録を取り上げる。
24時間で851ホール!
ゴルフに取りつかれた人は、できることなら毎日でも、1日何ラウンドでもプレーしたいと願うだろう。しかし実際には、仮に毎日、何ラウンドでもプレーできる時間とお金があったとしても、それを実行するには相当な体力も必要だ。普段とくに運動もしない人が久しぶりにラウンドすると、たった1ラウンドでも翌日に疲れが残ってしまったりする。
しかし世の中には、次元を超えたレベルでラウンドを重ね、とてつもない記録を打ち立てたゴルファーもいる。
まずは、24時間で回った最高ホール数の世界記録。カナダのロブ・ジェームズは、2004年の6月21日~22日にかけての24時間に、ビクトリアGC(9ホール・3002ヤード)で851ホールをプレーした。
851ホールと言われてもピンとこないが、18で割ると「47ラウンドと5ホール」。月イチゴルファーが4年かけて回るホール数をわずか24時間で回ったという計算になる。24時間で47ラウンドというと、単純計算で1ラウンド約30分。にわかには信じがたいスピードだがギネス記録として残っている正式な記録。驚異としか言いようがない。
当然、それだけのスピードで回るためには、球があっちこっち曲がっていたら話にならない。ジェームズは現在カナダのストーニープレインGCのヘッドプロを務めるだけに、腕前も確か。47ラウンド中4ラウンドをアンダーパーで回り、最高が「68」、最低は「87」。45のバーディと430のパーを積み重ねたと記録されている。
もちろん乗用カートを使用しての記録だが、「挑戦中、カートを運転中に何度か眠りに落ちた」と語っているように、技術のみならず気力・体力・集中力が必要とされる過酷な挑戦。それまでの846ホールという記録を打ち破るべく、4度目の挑戦でようやく達成した偉大な記録だ。
1週間で111ラウンドと3ホール
では、1週間ではどうだろう。この記録は比較的最近更新されており、アイルランド出身のミック・マクローリンが、2021年の11月21日から27日にかけて、オーストラリアのウィナムGCで2001ホールをプレーした。18で割ると「111ラウンドと3ホール」。1日15ラウンド以上回る計算になる。先ほどの記録と比べると少し現実的に感じてしまうが、寝ずにやるわけにはいかないので、日の出とともに1日16時間、毎日プレーを続けたという。
しかもこちらはプロではなく、一介のアマチュアゴルファー。そして達成当時の年齢は57歳。とんでもない体力だ。
そしてこの挑戦は、ロナルド・マクドナルド・ハウス支援のためのチャリティーとして行ったものでもあり、病気の子どもとその家族のために25万ドルを集めることに成功。この挑戦のために1日1000球以上打つなど1年間トレーニングを積んできたというから、その志までも賞賛に値する。
1日2ラウンドを1年間!?
最後は1年間の世界記録。2012年1月1日から12月31日までの1年間、カナダ人のクリス・アダムはハワイのキングカメハメハGCで1万4625ホールをプレーした。これは812ラウンドと9ホールで、月に67ラウンドペース。1日平均で2.2ラウンドの計算だ。こう聞くと、そこまで大変でないような気がしてくるが、1日、2日ならまだしも1年間毎日2ラウンド以上、というのは気が遠くなる世界。
12月には、肩、ひじ、手首、背中の痛みと文字通り満身創痍の状態に陥りながら、それまでの記録であった年間611ラウンドを大きく更新。本当は850ラウンドしたそうなのだが、コースのチェックインシステムによって記録されたのが812.5ラウンドということで、その分だけを記録として提出したのだそう。いずれにしても、この大記録もまた当分破られることはなさそうだ。
気力、体力、そして当然経済力も求められるこの記録、毎日ゴルフをしても飽き足らない人は、挑まれてみてはいかがだろうか。