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「“とんぼ”は描きたかった理想像そのもの」『HUNTER×HUNTER』冨樫義博氏が愛読書にゴルフ漫画『オーイ! とんぼ』を挙げた理由とは?

『HUNTER×HUNTER』等で世界的に有名な漫画家・冨樫義博氏が、テレビ番組に寄せた手紙の中でゴルフ漫画の『オーイ! とんぼ』をオススメの作品として挙げたことが話題に。果たしてこの漫画を推す理由とは?

冨樫義博氏といえば、『HUNTER×HUNTER』や『幽遊白書』などの人気作で知られる超有名漫画化。メディアにもほとんど登場しないため、その人となりは謎に包まれているが、14日と21日に放送されたテレビ朝日系「イワクラと吉住の番組」の中で、貴重な直筆の手紙が公開され話題となった。

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番組では、『HUNTER×HUNTER』の大ファンである元櫻坂46の関有美子さんが、冨樫氏宛に手紙を書き、それに対する冨樫氏からの返事として、原稿用紙にビッシリと文字が敷き詰められた手紙が紹介された。

「HUNTER×HUNTERはどこまで考えて描き始めたのか」「キャラクターを作る際、何を参考にしているのか」「最終話は決まっているのか」という関さんの質問のひとつひとつに対し、一字一句丁寧に回答されていて、世界中に感動を与える作品というものがいかに生み出されてきたのか、ファンならずとも納得させられる内容となっていた。

そんな質問のひとつに「最近おもしろいと思った漫画は?」という問いがあり、ここまでこだわりを持つ先生がどんな作品を挙げるのかに注目が集まった。

「ゴンはこんな人物にしたい」
と思い描いた理想像そのもの

「最近」を2023年とした場合に、「『やっぱりスゲエ…』と思った漫画はあるのですが」と手紙の中で切り出した冨樫氏だが、「具体的な作品名を挙げる勇気がありません」と言葉を濁す。そこで、「『最近』の定義を、現在も刊行が続いている作品、に変更し、私がずっと面白く読んでいるものを1つ挙げるなら」と前置きした上で挙げた作品が『オーイ! とんぼ』。

ゴルフ雑誌「週刊ゴルフダイジェスト」で2014年から連載されている漫画で、現在47巻まで発行されているとはいえ、ゴルフをしない人にとってはほとんど知られていない作品。いったいなぜそんな作品を冨樫氏が愛読しているのか。以下引用。

「ゴルフが題材の漫画ですが、ルール等知らなくても楽しめると思います。主人公のとんぼは、私がハンター²(原文ママ)の連載構想当初に『ゴンはこんな人物にしたい』と思い描き、第1話で挫折した理想像そのものでした。かわさき氏の、人間・ゴルフに対する造詣と、古沢氏の、ひたむきな登場人物を優しく描き出す温かい絵柄とが見事に融合した作品です」(冨樫氏の手紙より)

冨樫氏といえば、ゴルフをこよなく愛することでも知られているが、この作品はゴルフに対する造詣はもちろんのこと、原作のかわさき健氏と作画の古沢優氏が、人間味あふれる温かいキャラクターを紡ぎ出し続けていることを評価しているようだ。主人公の「とんぼ」は『HUNTER×HUNTER』の主人公「ゴン」で描きたかったキャラクターそのものだったとも述べている。

たしかに『オーイ! とんぼ』の作者2人も、常々「漫画はキャラクターづくりがすべて」と語っており、主人公だけでなく、すべての登場人物に思い入れを込めて描いているという。『とんぼ』を読むと、すべての人物にしっかりとした背景があり、読み進めるにつれついつい感情移入してしまう。魅力的なキャラクターが次から次へと生み出されてくるという点で、『HUNTER×HUNTER』に通じる部分がある気がする。

思いもよらないゴルフ漫画を紹介された関さんだが、「めちゃめちゃ読みたい」「今すぐに買いたい」とさっそく興味を持った様子。すべての冨樫ファンも同様だったに違いない。

冨樫氏が長く愛読しているという『オーイ! とんぼ』。果たしてどんな作品なのか。気になる人はぜひ一度読んでみていただきたい。

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