「30代がピーク」は昔の話? 今季メジャー覇者4人の共通点とは【2022男子海外メジャー振り返り】
全英オープンはキャメロン・スミスの優勝で幕を閉じ、今季の男子海外メジャーは全試合が終了した。メジャーを制した4人の共通点とは?
マスターズではS・シェフラーがメジャー初優勝を飾り、全米プロではJ・トーマスが大会2勝目を達成。全米オープンではイングランドのM・フィッツパトリックが戴冠した。
これら4人のチャンピオンには共通点がある。それは全員が20代だということ。年間すべてのメジャーを30歳未満の選手が制したのは史上初。しかも昨年の全米オープン勝者であるJ・ラーム、全英のC・モリカワを加えると、20代がメジャー6連勝を達成したことになる。
男子ゴルフでは、かつては「30代がピーク」と言われていた。しかしタイガーがその常識を覆し20代でメジャー10勝を挙げ、ヤングジェネレーションが台頭。以降、R・マキロイやJ・スピース、B・ケプカ、モリカワなど、20代が複数のメジャータイトルを獲得する時代になった。
ちなみに21年も全米プロを50歳で制したミケルソンを除き、マスターズVの松山英樹を含め3人が20代。「勝つなら勢いのある20代のうち」という意識を選手も共有しているという。
勝者の年齢以外で話題になったのは優勝賞金。マスターズは昨年の松山英樹と同じ207万ドル(約2億9000万円)だったが、全米プロは昨年の216万ドルから270万ドル(約3億7000万円)に増額。全米オープンは225万ドルから一気に90万ドルアップの315万ドル(約4億3000万円)、全英オープンは昨年の207万ドルから250万ドル(約3億4000万円)に増額された。LIVゴルフの出現もあり、各大会とも賞金額は上昇傾向だ。
総合的にいえば、今シーズンのメジャーでもっとも活躍したのは33歳のマキロイ。優勝はなかったものの、2位、8位、5位、3位と唯一全メジャー大会でベスト10入り。本人も「そのとき(優勝)は近づいている」と語っている。
来シーズンはどの世代、どの選手が栄冠をつかむのか?
週刊ゴルフダイジェスト2022年8月9日号より