【ギアプロ】「芯を外してもヘッドがブレない」驚異の安定感! テーラーメイド『スパイダーGT TM1/TM2』
世界中のトッププロに支持されてきた「スパイダー」シリーズの最新作「スパイダーGT」。大慣性モーメントで安定性が高く、セルヒオ・ガルシアらも使用していたが、新たに三角形のトラスホーゼルを搭載したモデルが登場した!
PHOTO/Tomoya Nomura THANKS/広尾ゴルフインパクト
試打・解説/後藤悠斗
「雑巾王子」こと武市悦宏プロの一番弟子。普段は広尾ゴルフインパクトでレッスンを行うがギアにも造詣が深く、パターにも一家言あり
ミスしたときにこそ真価を発揮する
両サイドにウイング形状のスチールウェイトを配置することで、ヘッド重量の約8割をパターの左右に分配した「スパイダーGT(グランドツアー)」。トッププレートに軽量なアルミ素材を使用し、その下を空洞にすることで、トウ側約40%、中央約20%、ヒール側約40%という「4:2:4」の重量配分に。これにより慣性モーメントがより大きくなり、ミスヒットにも強く、高い安定性を発揮する。その「スパイダーGT」に、国内女子ツアーを席巻中の三角ネック「トラスホーゼル」が付いたモデルが新登場。
「もともと慣性モーメントが大きくてミスに強い『スパイダーGT』ですが、『スパイダー』シリーズのなかでは、ヘッドもそこまで大きすぎず、マレットを初めて使う人でも違和感なく使えると思います。しっかりした“パチン”という打感で転がりもいい。狙い通りに打ち出せます」と後藤プロ。
「三角ネックが付いたことで、より安定性が増した感じです。クランクネックのような『TM1』は、もちろん真っすぐ引きやすい。それなのに、ある程度、操作性もあって、フェースの開閉を使ってストロークしても、三角ネックのおかげで、ヘッドがしっかり戻ってくるので出球が安定する。球をつかまえたい人や、最近、ブレード型の調子がいまひとつで、マレットを試してみようかと思っている人にオススメ。センターシャフトのような『TM2』は、オートマチックに真っすぐ引いて、真っすぐ出しやすい。ただ、一般的なセンターシャフトとは異なり、オフセットが付いています。少しだけハンドファーストに構えると、さらに転がりがよくなります。
三角ネックの効果はミスしたときにこそ、はっきり感じられます。『TM1』『TM2』のどちらも芯を外したときにヘッドがブレない。スイートスポットが広くなった感覚です。打点が多少ズレても、フェース面の向きさえ合っていれば真っすぐ転がります。これには本当に驚きました」(後藤プロ)
抜群の安定感を支える4つの特徴
【アルミニウムボディ】
トッププレートには軽量な6061アルミニウムを使用し、わずか145グラムに抑えることでヘッド中央部を軽量化。ターゲットに対して明確なラインをイメージさせるサイトラインを配置
【新ウイング構造】
ヘッドの両サイドに、それぞれ90グラムのスチールウェイトを搭載することで、「4:2:4」の重量設計に。慣性モーメントを大きくし、安定性を高め、オフセンターヒットにも強い
【ピュアロール2】
TPUとアルミニウムの複合素材の「ピュアロール2」インサートを搭載。しっかりとした打感ながら、インサートに施された45度の溝がトップスピンを発生させ、インパクト直後から順回転をサポート
【トラスホーゼル】
ヘッドとホーゼルを三点で接続する三角形の構造を採用したことで、インパクト時の安定性がさらに高まった。ミスヒット時にもフェースのねじれを抑え、ボールの直進性を向上させる
「狙い通り、思い通りに打てるやさしいパター」(後藤)
「とにかく安定性が高くヘッドがブレないが、操作性も十分にあり、大慣性モーメントのパターにありがちな鈍さもあまり感じません。インパクトで芯を外しても当たり負けせず、フェースの向きが変わらない。狙い通り、思い通りに打てる、やさしいパターだと言えるでしょう。ブレード型と似た感覚で打てるのが『TM1』、よりオートマチックに打ちたいなら『TM2』が合うと思います」(後藤プロ)
LINEUP
週刊ゴルフダイジェスト2022年7月26日号より