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前半9ホールで驚異の11アンダー! ミシガンのプロが「55」をマーク

すべてのホールでバーディを奪い、スコア「54」を目指すのが、アニカ・ソレンスタムを育てたスウェーデンのコーチ、ピア・ニールソンが提唱する“ビジョン54”。それを地でいくような凄い記録が飛び出した。

6月最後の日曜日、米オークリッジCCで17アンダー「55」(パー72)をマークしたのはミシガン州出身のプロ、アンドリュー・ルスコウスキー。デトロイトニュース紙によると、義理の娘2人とナイトゴルフを楽しんでいた彼は、フロントナインからスタートし、いきなりイーグル、バーディ、バーディ、イーグルの好発進。その勢いは止まることなく、ハーフで4イーグル、3バーディを奪う猛攻で、11アンダー「25」をマークしたのだ。

実は彼、同コースのコースレコード「61」(11アンダー)の記録保持者。自らがマークしたスコアに9ホールで並んでしまったのだから、ただごとではない。

ナイトゴルフのためハーフを終えた時点でカートを返却しなければならなかったが、マイカートを持つ友人に「カートは貸すから続けよう」と言われ、バックナインをプレー。

と、前半ほどではないが、6バーディを奪って「30」をマークし、トータル「55」という驚異のスコアを叩き出したのだった。実は15番では残り30ヤードのイーグルトライがピンに蹴られ、惜しくもバーディという場面も。それが入っていれば“リアル54”が実現するところだった。

名もないローカルプロだが、その勢いのままPGAツアーの地区予選に出場。残念ながら本戦進出は逃したが、地元は大記録に大騒ぎだ。

ゴルフで50台は夢の数字。今年国内ツアーのゴルフパートナーPRO-AMで池田勇太や近藤智弘が「59」(パー70)をマークし話題になったが、2010年の中日クラウンズでは石川遼が「58」(パー70)を記録。PGAツアーでも、16年にジム・フューリックがトラベラーズ選手権でマークした「58」(パー70)が目下ツアーの最少ストローク記録となっている。公式記録ではないが、全米オープン予選で丸山茂樹が「58」を出したこともある。

非公式といえば、オーストラリアのライン・ギブソンが12年にオクラホマのコースで26・29の「55」(パー71)をマークした記録も。15番のイーグル、入っていれば……。

ハーフで55なら難しくないが……(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月19日号より