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【ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ】「わかった、お前を泣かせる」稲森佑貴がキャディに“初優勝”をプレゼント

<JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品/西那須野CC(栃木)/7349Y・パー72/6月23日〜26日>
PHOTO/Hiroyuki Okazawa

昨年からスタートしたジャパンゴルフツアー選手会が主催する今大会。今年の第2回大会は念願の有観客で行われ、西那須野CCにて熱戦が繰り広げられた。

最終日をトータル17アンダー首位でスタートしたのはシニア入りを目前に控えた49歳の宮本勝昌。それを追うのが27歳の稲森佑貴、23歳の大西魁斗に桂川有人、そして36歳の池田勇太と、世代を越えた実力者がスコアを伸ばし合う大混戦に。しかし、最終組の稲森佑貴が17番でバーディを奪い首位に並ぶと、18番で下りの5メートルのスライスラインを決め劇的な逆転優勝を飾り今季2勝目を挙げた。

稲森と同い年で、これまで何度か担いだことがあるという芳賀和希キャディは今回がキャディとして初優勝。17番で稲森がバーディを取ったあと「緊張してきた」と言い出し、18番のセカンド地点では「泣く準備はできている」と言う芳賀キャディに、「わかった、お前を泣かせる」と稲森。そして18番で稲森のバーディパットが決まると、キャディのほうが先に喜び、涙した。先日の全米オープンでも優勝したマシュー・フィッツパトリックのキャディ、ビリー・フォスターさんの涙が話題となったが、選手とキャディの強いきずなを感じさせる光景だった。

稲森は今週月曜に渡米し、米国・オレゴン州のポートランドで行われる話題の新リーグ「LIVゴルフ」の第2戦に出場する。

「ウェイティング1番目で行くことが決まっていたのですが、大会初日の木曜日に正式に出られると連絡が来ました。もう1回デシャンボーにリベンジしたい」という稲森。昨年2月のWGCワークデイ選手権最終日に一緒に回り、「100ヤード以上置いて行かれた」と圧倒された相手に雪辱を誓う。

最終組のひとつ前で一緒に回った同じ1998年生まれの桂川有人(左)と大西魁斗(右)。ともにスコアを伸ばし、とくに大西は一時トップに立つが、初優勝とはならず今季2回目の2位に甘んじた

3日目の8番パー3では、最終組から前5組には、地元の高校生が1人ずつ加わり、プロが打ったあとに、プロと同じティーイングエリアからティーショットしてニアピンを競った

選手会が主催する大会とあって、選手とギャラリーの距離が近いのも特徴。3日目には選手がギャラリーにサトウの切り餅をプレゼントしたり、ファンサービスが充実していた

<JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品・最終成績>

優勝稲森佑貴-23
2位大西魁斗-22
3位T池田勇太-21
3位T桂川有人-21
3位T宮本勝昌-21
6位市原弘大-19
7位小西貴紀-18

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月12日号より