【スウィング研究】岩﨑亜久竜「強烈なハンドファーストインパクトが生む弾丸ライナー!」
今季の日本ゴルフツアー選手権で優勝争いを演じるなど、持ち前の飛距離を武器に活躍が期待される岩崎亜久竜。その飛ばしの秘密をプロコーチの内藤雄士が解説。
PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa、Takanori Miki
岩﨑亜久竜(24)
1997年12月17日生まれ、静岡県出身。クラーク記念国際高校から日本大学に進学。2020年のQT25位でプロ転向。日本ツアー選手権で優勝争い
●平均飛距離:297Y(12位) ●FWキープ率:54.543%(56位)
努力で手に入れた強い体幹が武器
日大では桂川有人のひとつ先輩にあたり、ゴルフ部部長も務めた岩﨑。181センチの大柄な体を生かした飛距離を武器に、先日のメジャーでは優勝争い(3位)を演じた。日大ゴルフ部のコーチも務める内藤雄士によると
「日大入学当時は今のように恵まれた体躯ではなく、どちらかというとひょろひょろとした感じだったようです。しかし、大学4年間で、食事もトレーニングも相当努力した結果、今の強い体幹を手に入れました。ジュニア時代から活躍していたとはいえ、いわゆる“天才”ではなく、努力をして成長を続けてきた選手。ゴルフエリートが集まる日大ゴルフ部のなかでも、練習量は人一倍でした。
素直で礼儀正しいナイスガイ。日大のOBや現役選手が集まるプロアマに出場した時、僕が教えている木村太一プロに冷却スプレーをかけていると、ひょっこり後ろに並んで『僕もお願いします!』って(笑)。そんなひょうきんさもあって、先輩からも好かれる。僕も『教えて』と言われたら、断れない。そういう貪欲さも、右肩上がりに成長できている理由だと思います。
スウィングはフェースをシャット気味に上げていき、トップはコンパクト。そこから頭の位置が全く変わらない。そして強靭な筋力を使いながらハンドファーストに振り抜く。このハンドファーストが最大の特徴で、ライナー系のストレートボールが持ち球。ボール初速がかなり速く、それが飛距離につながっています。今後どんな選手に成長するのか楽しみです」
インパクトでロフトが立つから低く強い球が出る
解説/内藤雄士
日大在学中に米国へゴルフ留学。帰国後にプロコーチとして活動を開始。トッププロやアマチュアを指導しながら、テレビ中継の解説などメディアでも活躍。母校の日大ゴルフ部のコーチも務める
週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より