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【ギアラボ】マスターズでも上位を独占! なぜ「ベンタス」は世界のトップに人気なのか!?

ギアラボ
2022.05.27

4月に行われたマスターズで圧倒的な使用率を誇ったフジクラの「ベンタス」シリーズ。世界中のプロに愛される理由を探った。

PHOTO/Blue Sky Photos、KJR

マスターズ優勝のスコッティ・シェフラーは「ベンタス ブラック」(7X)を使用

今、もっとも多くのプロが使うシャフトと言えば、フジクラの「ベンタス」シリーズだろう。それは、マスターズでの使用率を見ても明らかで、優勝したスコッティ・シェフラーはじめ、2位のローリー・マキロイ、さらには3位のキャメロン・スミスも「ベンタス」だった。

そもそもベンタスは2019年、PGAツアーのトッププロのために開発されたシャフトであり、彼らが“使える”ことが至上命題だった。世界のトップが使えるシャフトとは、簡単に言えば「振ってもヘッドが暴れない」こと。一見単純なことに思えるかもしれないが、一筋縄でいかないところが、シャフト開発の難しいところだ。しかし、

「先端を硬くすることだけではなく、シャフトのねじれを抑えることができたのがPGAのトッププレーヤーからも好評のようです。『思い切り叩ける』との声をいただいています」と、フジクラツアー担当、飯田浩治さん。

プロの要望に見事応えた「ベンタス」シリーズは、マスターズで上位を独占するほどの信頼を勝ち取ったのだ。

<人気の秘密1>
先が硬く、プロでもしっかり叩ける設計

「ヘッドスピードが速ければ当然先(ヘッド側)が暴れて挙動が安定しません。そこで、先が硬いのはもちろんのこと、変なねじれを抑えることで挙動を安定させ、強く速くインパクトしても、ヘッドのブレを少なくすることができました」(飯田さん)

<人気の秘密2>
そもそもPGAツアー“用”に作られたシャフト

そもそもの開発コンセプトが「PGAツアーのトッププロが使える」こと。そのために研究を重ね、その都度プロからの要望をフィードバックし、開発を進めていた。そのため、この使用率は当然の結果と言える

<人気の秘密3>
低スピン弾道を実現してくれる

インパクト時のシャフトのねじれが抑えられるということは、それだけヘッドの挙動が安定する。ダイレクトにボールに力が加わるため、初速がアップする。さらに、ミスヒット時でもヘッドのブレが少ないため、スピン量も抑えられる

マスターズ使用率、驚異の20%超え!

マスターズでのベンタス使用者を調べると、なんと20%以上の選手が使っていた。そのなかでも「ブラック」が多く、やはりもっとも“動かない”のが人気のようだ。

●ベンタス ブラック
ダニエル・バーガー(6X)、サム・バーンズ(7TX)、セルヒオ・ガルシア(7X)、パドレイグ・ハリントン(6X)、トム・ホーグ(6X)、マックス・ホーマ(6X)、ビリー・ホーシェル(6X)、キム・シウー(6TX)、マーク・レイシュマン(7X)、シャール・シュワーツェル(6X)、J.J.スパーン(6X)、ゲーリー・ウッドランド(9X)
●ベンタス ブルー
ルーカス・グローバー(7X)、ギャリック・ヒーゴ(6X)、ジョーンダン・スピース(6X)
●ベンタス レッド
ミンウー・リー(7X)、@アーロン・ジェービス(6X)

LINEUP

VENTUS BLACK[ブラック]

先端剛性が高く、さらに中間から手元側の剛性も高めている。ヘッドスピードが速いPGAツアーの選手でも吹き上がらない(元調子)

VENTUS BLUE[ブルー]

ブラックと同じく先端剛性は高いが、中間から手元側の剛性を少し抑えたモデル。最初に発売された(中元調子)

VENTUS TR

性能は、ブラックとブルーのちょうど中間だが、やや中元調子でブルーの後継として位置づけられているモデル

VENTUS RED[レッド]

少し先が軟らかいモデルではあるが、しっかり感は保たれている、先調子ながら先が動きすぎない(日本未発売)

月刊ゴルフダイジェスト7月号より