最近よく耳にする飛ばしのキーワード「サイドベンド」いったいどんな動き? 正しいやり方は?
最近よく耳にする「サイドベンド」という言葉。日本語では「側屈」と呼ばれるが、ゴルフのスウィングではどんな動きになるのか。最新スウィングに詳しい黒宮幹仁コーチに、サイドベンドの正しいやり方と、その効用について聞いてみた。
PHOTO/Blue Sky Photos
解説/黒宮幹仁
くろみやみきひと。浅井咲希や福山恵梨などを教えるプロコーチ
サイドベンドとは…
「わき腹を縮める動き」
サイドベンドとは、わき腹を縮めるように動かすこと。フェースの開閉を抑え、体の回転で飛ばせることからPGAツアーの多くの選手が取り入れている(左からジャスティン・トーマス、トミー・フリートウッド、ダスティン・ジョンソン)
PGAツアーでは「サイドベンド」の動きを入れる選手が多い。しかし、アマチュアにとってはそう簡単にできないのも事実。その理由は、「サイドベンド」の一部分だけに取り組んでいるからだと黒宮幹仁コーチは言う。
「皆さんが考えるサイドベンドはインパクトで右わき腹が縮んで、右肩が下がった形だと思います。もちろんこれは、サイドベンドの動きですが、“ここだけ”を切り取ってしまうと難しいんです」
大事なのはアドレスの段階でしっかりと準備しておくこと。
「ホアキン・ニーマンのスウィングを見ると、アドレスで右わき腹が縮まり、右肩が下がっています。対して左わき腹は伸びている。つまり、アドレスの段階ですでにサイドベンドが軽く入った状態を作っているわけです。テークバックでは右わきを伸ばしながら左わきを縮めていき、トップからの切り返しでまた右わき腹を縮めていきます。いわゆるギッタンバッコンの動きですが、これが正しいサイドベンド。すると勝手に肩はタテに回り、ハンドファーストの形もできるんです」
アドレスで上体を若干右に傾けるようにして右わき腹を縮める。アドレスで縮んだ右わき腹を伸ばしつつ、左わき腹を縮めながらテークバック。自然と肩がタテに、腰は水平に回り、飛ばしで重要な捻転差を作ることができる。ダウンでは再び上体を右に倒しながら左わき腹を伸ばし、右わき腹を縮めることで、肩がタテに回り、ハンドファーストを保ちながら適度なアッパー軌道でボールをとらえることができる
月刊ゴルフダイジェスト2022年7月号より