【ISPS HANDA】「1勝では終わらない」“黄金世代”桂川有人が混戦を制し初優勝
<ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!/PGM石岡GC(茨城)/7071Y・パー71/4月21日〜24日>
PHOTO/Hiroyuki Okazawa
バーディ合戦となった「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!」は、トップタイからスタートした桂川有人がこの日も6アンダーで回り通算24アンダーで初優勝を飾った。「1勝で終わる選手になりたくない。2勝、3勝……勝てる選手になりたいです」(桂川)
3日目が終わった時点で3打差以内に14人がひしめく大混戦。誰が勝つかわからない状況のなか始まった最終日。トップタイでスタートした桂川有人は前日、「最低でも4アンダー、トータル22アンダー出さないと優勝はできない」と話していた。2番でさい先よくバーディを奪うと4、5、6番で3連続バーディ、さらに難しい8番パー3(222Y)と9番でもバーディも奪い、前半だけで6つ伸ばした。
しかし後半、「悪いパットはなかったけど、思うように入ってくれませんでした」と桂川が話すように、前半の勢いは止まった。16番で3パットのボギーとし、星野陸也に並ばれてしまう。だが、直後の17番(パー3)で本人も「今日一番のショットだった」というティーショットを1.5メートルにつけすぐにバーディを奪い再びトップに立つと、18番をパーで締め、決着。
猛烈に追い上げた星野だったが、最後のバーディパットを決めきれず23アンダー。「上を目指した結果なので仕方ないです」(星野)
桂川は終始リラックスしているように見えた。最終日最終組、初優勝がかかった緊張感たっぷりの試合でも、“いつも通り”回れた要因は、同組だった大西魁斗の存在もあった。
「大西選手がすごくいいプレーをしていたので、それに引っ張られて自分もバーディがたくさんとれました。ラウンド中も雰囲気がよかったので、とても回りやすかったです」(桂川)
大西も同様に桂川のプレーは「いい意味で刺激になった」と、試合後の取材で答えた。
切磋琢磨する2人はともに98年生まれの23歳。女子でいえば勝みなみや渋野日向子などのいわゆる“黄金世代”にあたる。女子ツアー界ではもはや主役の世代だが、男子ではまだまだ世代交代は進んでいない。だが、この2人の活躍を見ていると、男子ツアーでも若い世代が引っ張る時代が、すぐにやってくるかもしれない。
大西は一時トップに並ぶも13番のダボが響き4位。「ダボにはなってしまいましたが、最後まで諦めずに戦えました。パットが課題なので、克服して優勝できるようにしたいです」
大の新日本プロレス好きの桂川。勝利後のガッツポーズは推しである内藤哲也の決めポーズを披露。「やろうと決めていたわけではないんですが……プロレスは何度倒れても立ち上がる。不屈の精神がすごいんです」と桂川。プロレスの話をすると目がギラつく
<最終成績>
優勝 | 桂川有人 | -24 |
2位 | 星野陸也 | -23 |
3位 | 植竹勇太 | -22 |
4位 | 大西魁斗 | -21 |
5位 | 片山晋呉 | -20 |
6位T | A・クウェイル | -19 |
6位T | 稲森佑貴 | -19 |
6位T | 比嘉一貴 | -19 |
6位T | J・デロスサントス | -19 |
週刊ゴルフダイジェスト2022年5月10・17日合併号より