Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • レッスン
  • 【浦ゼミナール】Vol.25「転がす」or「上げる」アプローチで距離感が合いやすいのは?

【浦ゼミナール】Vol.25「転がす」or「上げる」アプローチで距離感が合いやすいのは?

身長171㎝で420Yという驚異の飛距離を誇る浦大輔が、飛ばしのコツを伝授する連載「解決! 浦ゼミナール」。第25回は、アプローチで距離感を出す方法について。

TEXT/Kosuke Suzuki PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/√dゴルフアカデミー

前回のお話はこちら

転がしで距離感を出すには経験が必要

――今回も、引き続きアプローチについてお聞きしたいと思います。僕らアマチュアは、なかなか距離感が合わず、「うまく打てたな」と思っても寄らないことが多いんです。どうすればいいんでしょう?

浦 毎度身もふたもない話で申し訳ないんですが、普通のアマチュアのラウンド量で、プロみたいな距離感を出すなんて無理ですよ。みんな自分の技術に対して期待値が高すぎるんじゃありませんか? それでもあえて言うなら、転がすのはやめて球を上げて狙ったほうが結果はいいと思います。

――ええっ? アプローチはまず転がしを第一優先で考えて、上げるのは転がせないときの次善の策だって言いませんか?


浦 打つだけのことを考えたらそうです。ロフトの寝たクラブを大きく振って球を上げるよりも、ロフトの立ったクラブを小さく振って転がすほうが、大きなミスは起こりにくい。仮にダフってもボールが前に行ってくれますし、逆にトップしても大きな事故にはなりません。でも転がすアプローチで距離感を出すのって、相当難しいですよ。私は以前ラウンド数の多いころはアイアンを使って転がして寄せるのが得意でしたが、ラウンド数が減ってからはめっきりイメージが出ません。とくにファーストバウンドでボールの勢いがどう食われるかとか、スピンがどう利いてグリーン上をどう転がるかという「読み」は、それなりの経験がないと身につかないし、相当なラウンド数がないとそれを維持することもできません。そもそも月イチしかラウンドしないアマチュアなんて、パッティングのタッチだってロクにないんですから、それをアプローチで発揮して寄せようなんてどだい無理な話です。だったらSWで上げて、キャリー中心で距離感を考えたほうが結果はいいと思いますよ。

――たしかに、アイアンで転がそうとしてグリーンを出ちゃうようなノーカンアプローチをすることはいまでもあります……。

浦 そうでしょう? ランニングをおすすめできるのは、最低でも週1回以上ラウンドしていて、普段から転がしの練習をしているという人。それ以下の人は上げたほうが平均的な結果はいいと思います。ただし「上げる」といっても、スウィングで球を上げちゃダメ。普通に打ってウェッジのロフトで上がるぶんの高さで勝負してください。ちなみにランニングの距離感を磨くには、他人のアプローチのインパクトの音だけで、強いか弱いかの判断をする訓練がおすすめです。これが外れなくなれば、距離感が身についてきている証拠です。ただし、実際に声に出して言っちゃだめですよ(笑)。心の中でやってください。

自分で球を上げようとするのは絶対NG!

練習量とラウンド数の少ないアマチュアにとっては、転がすよりも上げて寄せたほうが寄る確率は高いと浦さんは言う。ただし球を上げるのはロフトの仕事。アーリーコック(左)や、体を揺さぶったり(中)、右体重で球を上げようとする(右)のはミスのもと

自分のアイアンに適した打ち方をしよう

――距離感の問題はさておき、ミス自体はランニングアプローチのほうが起きにくいということは言えるんですよね?

浦 そうですね。とくにライが悪いときなどは、ザックリやトップのリスクを抑えられます。

――となると、やはり転がすアプローチも身につけておきたいですね。打ち方にコツはありますか?

浦 ランニングアプローチの打ち方は十人十色で、自分が打ちやすいように打てばいいんですが、大きく分ければ2通りの打ち方があります。ボールに近く立ってハンドアップでヒールを浮かせて構え、トウ側でパターのように打つ方法と、ハンドダウン気味に構え、少しフェースを開いて打つ方法です。

――その2つの打ち方は何が違うんですか?

 クラブの使い方が違います。前者はフェースをかぶせ気味にしてロフトを立てるのでクラブの刃先でボールを拾う感じになります。後者は普段どおりバウンスが接地する感じ。使い分けは、いま使っているアイアンのタイプで決めるといいと思います。後者のハンドダウンな打ち方をソール幅の広いキャビティアイアンでやると、ソール後方のトレーリングエッジの部分が邪魔になってリーディングエッジが浮くので気持ち悪いし跳ねやすい。逆に前者の打ち方をソール幅が狭く重心が高いマッスル系のアイアンでやると、ザックリの危険があるし、ボールが死にすぎて転がりが悪くなります。なのでアイアンがキャビティタイプの人はハンドアップに構えてパターのように。マッスルバックを使っている人は少しハンドダウンに構えて通常のアプローチと同じ感覚で打つことをおすすめします。いずれにしても、転がすときは番手を思い切って上げること。わざわざSWのロフトを立てて打つメリットはありません。私は6番アイアンくらいまでアプローチに使うので、みなさんも転がしを使いたいなら、練習して距離感を磨いてください。

ソールの幅によって適した打ち方がある

【キャビティ】

キャビティの人はボールに近く立ってハンドアップに構え、パターのようなストロークでトゥでボールを拾って打つ

【マッスルバック】

マッスルバックの人はボールから遠めに立ち、ハンドダウン気味にフェースを開いて構えて普通のピッチ&ランと同じ感じで打つ

【共通点】
腰は左を向けたままスウィングしよう

いずれの打ち方も、アドレスでターゲット方向に開いて構えた腰の向きが変わらないようにスウィングする。バックスウィングで腰が右を向くまで体を回すのは動きすぎ。インパクトがズレやすく大きなミスの原因となる

浦大輔
うらだいすけ。身長171cmで420Y飛ばす飛ばし屋にして超理論派。東京・赤坂で√d golf academyを主宰

月刊ゴルフダイジェスト2022年3月号より