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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみてVol.8「練習場で逆目もラフも克服できる? “タオル練”第2弾」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

前回、タオルの上に置いたボールを、タオルを飛ばさず打つという練習法を紹介したが、今回はその応用編。難度はかなり上がるが、より実戦的で面白いので、練習好きは夢中になること請け合いである。

まず、絵柄のあるタオルを用意する。タオルって実は、表と裏で感触が違うんだよね。仮に絵柄が表で、無地が裏だとすると……ボクは表を順目、裏を逆目に見立てて練習している。触ってみると表はスベスベしていて、裏はざらざらしていて抵抗を感じる。もちろん、裏のほうが難しく、ちょっとでもダフるとタオルがあらぬ方向へ飛んでいってしまう。


ボクは58度のウェッジで練習しているけど、最初はPWとか52度ぐらいで挑戦してみるのがいいだろう。このくらいならかろうじてソールが滑ってくれるからね。

理想はインパクトまでソールをタオルにつけないこと。前回も話したけど、インパクト前にソールがタオルにつくと、間違いなくタオルがすっ飛んでいく。そこで上手く打つコツ。それはボールの赤道のちょい上、北半球を目指すこと。多少トップ気味でもオッケー。

ダフるよりは全然いいからね。最終目標はインパクト後に初めてタオルとソールが接触するような打ち方だ。

タオルにシワが寄ったら1回1回平らに直してもいいが、ボクはあえてそのままの状態で打つ。ゴルフは“あるがまま”プレーするのが基本だしね。というのは建前。単に面倒くさいだけなんだけど(笑)。

でも、これが練習になる。くしゅくしゅしたタオルの上から打つと、当然、抵抗が増える。その感触はラフからのショットに似ている。くしゅくしゅ加減によっては、くるぶしぐらいのラフも味わえちゃう。

難易度的には(1)タオルの表(順目)<(2)タオルの裏(逆目)<(3)タオルの表でくしゅくしゅ(順目のラフ)<(4)タオルの裏でくしゅくしゅ(逆目のラフ)か。

タオルを縦に四つ折り(折り重ねるほどに難しさUP)にし、右端にボールをセットすることもある。これは、バンカーのフチにボールがあるシチュエーションの練習になる。ヘッドを鋭角に入れなきゃだから、最上級に難しい。大事なのはスウィングどうこうよりも、『ここにヘッドを入れたい』というイメージと集中力だと思っている。どうスウィングするかよりも、どう入れるか、が大事。だから、最初はボールの北半球をとらえることを目標にしてほしいんだ。

ボクはスウィングフォームを固める練習は好きじゃない。1球1球、違ったシチュエーション、違ったスウィングで打つほうが飽きないし、役に立つ。どうやって打とうかなぁ? と考えてると楽しくて。自然と口元がゆるんできちゃうんだ。その姿を見て、記者さんが言った。「慎堂さんって、変態ですよね(笑)」

どうもありがとう。それは、ボクにとってはサイコーの褒め言葉だ。

タオルの柄が描いてあるほうが、スベスベだから順目。裏面はざらざらしていて、逆目の効果がある


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2016年11月22日号より