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【わかったなんて言えません】Vol.64 大槻智春#2「スウィングの形は気にしない。意識しているのは“リズム”だけ」

「ゲンちゃん」こと時松隆光がプロを招いてトークをする連載「わかった! なんて言えません」。今週のゲストは前回に続き大槻智春プロ。新しい年が始まり、いろいろな課題を持ってオフ期間に入っていく2人。今回は、昨年勝てなかった要因をそれぞれの観点から振り返ってもらった。

TEXT/Masaaki Furuya PHOTO/Hiroaki Arihara

ホスト/時松隆光

1993年生まれ、福岡県出身。ツアー通算3勝。プロ10年目。テンフィンガーグリップで戦う。愛称は“ゲンちゃん”

ご指名/大槻智春

茨城出身。日大2年時にプロ宣言、ツアー1勝。20-21年、イーグル率、トータルドライビング部門で1位。一見強面だが優しく穏やか

前回のお話はこちら

時松 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。ところで大槻さんは、オフのときは何をされているんですか。

大槻 プロゴルファーってオンとオフのつけ方って難しいよね。ツアーの最中だとだいたいプロ同士やゴルフ関係の人と食事に行くことが多くなるから、そうするとまずゴルフの話になるじゃない。あと鏡があったらスウィングチェックをするとか、そういうことも含めて常にオンの状態になってしまうから、そういうのが嫌。だから、普段からゴルフ場を出たらゴルフから離れて自分のオフの時間にしたいというのがあるよね。

時松 ゴルフから離れて何を?

大槻 普通に買い物に行ったり、カフェに行ったり。コーヒーが好きなので、煙草を吸いながらゆっくりすることは多いかな。ツアー中のホテルの部屋ではネットフリックスとかアマゾンプライムを見たりとか。

時松 どんなもの見るんですか。

大槻 少し前なら『イカゲーム』。僕はあまりハマらなかったけど。アニメも見るよ。

時松 ところで、改めて昨年を振り返っていかがでしたか。

大槻 う~ん、自分で言うのもなんだけど勝てない試合が多かったですね。

時松 勝てなかった原因みたいなのは分析したんですか。

大槻 もちろんデータを見たりしたら、パー3でスコアがよくなかったりしたのはあるけど、あくまでもそれはデータでしかないので、それで勝てなかったとも思いたくない。だから正直、なんで優勝できなかったかはわからないかな。

時松 そういうときにすぐ「メンタル」なんて言われませんか。

大槻 確かに優勝できないのは気持ちが弱いからだとか言う人も多かったけど、でも僕が思うにそれはメンタルが弱いのではなくて、そもそも技術や実力がなかったからなんだよね。

時松 どういうことですか。


大槻 ドライバーやアイアンのショットに自信があったり、精度の高いアプローチやパッティングがあれば自信なんかはついてくるもの。だから勝てないということは自分のなかでは、まだ下手なんだろうなっていうふうに思っている。だから、そこはこのオフにいろいろと試して考えながらスケジュールやメニューを組んでいこうかなと思っています。それが正解かどうかは来シーズンの結果をみないとわからないですけれどね。

時松 今、コーチはいるんですか。

大槻 いや、今はいません。

時松 じゃあ基本は、スウィングチェックは動画ですか。

大槻 動画を撮ったりもしますけど、でもシーズン中はよほど調子が悪くならない限り動画は撮らないようにしています。

時松
 どうしてですか。

大槻 スウィングを撮ると、どうしても「形」が気になりだすから。本来自分はスウィングの形はどうなっていようがいいという考えなんです。だって、どんなにスウィングの形を固めても、ケガや体調によってそれは変わってしまうので。

時松
 形じゃないとなると、何をよりどころにするんですか。弾道とか?

大槻 いや、僕はいろんな球を打つので決まった形というのはあまりなくて、だから基本、意識しているのはリズムですね。

時松 わかります。

大槻 源ちゃんもパターのリズム、すごくよいもんね。

時松 そうなんですけど、リズムって一番崩れやすい気もします。その辺はどうですか。

大槻 もちろん、シーズン中にリズムを崩すことはあったけど、そこでスウィングの形やリズムを変えたりはしなかった。

時松 リズムって、どういうものを大切にするんですか。

大槻 たとえばバックスウィングを上げてからダウンスウィングに移るときの「間」の取り方とか、そういうところです。僕はダウンスウィングであまりタメるほうではないので、トップの位置があまり深くならないようにはしています。あと基本、スウィングが早くなることが多いので、ゆったり振る練習とかはします。ドライバーで200ヤードくらいの距離を打っていくイメージでスウィングをするとか。

「なるべくスウィングはいじらないようにはしています。形よりリズムを重視。切り返しの『間』が大事。リズムが速くならないようにゆったり振るには、ドライバーで200Y打つ練習がいいですよ」

時松 確かに、自然にゆったり振るようになるので、よい練習法です。情報によると、以前、女子プロで練習のときにメトロノームを持ち込んでリズムを刻んでそれに合わせてスウィングのテンポを整えるなんてやっている選手がいたそうですけど。

大槻 僕もやっていました。確かにスウィングのテンポは整う。でもずっとやっていると寝ているときにもカチカチ音が聞こえてきて。僕はそれで強迫観念に駆られてやめましたけど。

時松 なるほど。追い立てられる感じになると逆効果ですもんね。

週刊ゴルフダイジェスト2022年1月25日号より