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【当たるも八卦当たらぬも八卦】Vol.68「ノーベル賞眞鍋博士と赤星六郎の意外な関係」

ゴルフを愛する気象予報士・森田正光氏による気象コラム「当たるも八卦 当たらぬも八卦」。第68回は「温暖化」にまつわるお話。

地球温暖化予測の父がノーベル賞を受賞

プリンストン大学上級研究員の眞鍋淑郎博士は、地球温暖化の理論的基礎を確立された方で、“地球温暖化予測の父”とも言われています。今回、60年前の温暖化の研究という分野にノーベル賞が与えられたのは、逆に言うと地球温暖化がそれだけ深刻になっていて、ノーベル財団がその警鐘を世界に呼びかけたという意味もあるのかもしれません。

ところで眞鍋博士が所属しているプリンストン大学はアメリカの名門大学ですが、この大学の出身者の中に、日本のゴルフ界に深い関係のある人物が二人います。一人は赤星六郎です。赤星は1920(大正9)にプリンストン大学に留学し、そこでゴルフの腕を磨きます。その後、帰国してゴルフ場設計者となり我孫子ゴルフ倶楽部など、数々の名門コースを設計しました。


さらにもう一人、近衛文麿(第38〜39代内閣総理大臣)の長男である近衛文隆です。文隆は、劇団四季の「ミュージカル異国の丘」のモデルになった人物で、最後は陸軍中尉としてシベリアに抑留されて亡くなってしまいます。しかしこの文隆は、プリンストン大学在学中にアマチュアゴルファーとして大活躍しました。もし戦争の時代でなかったら、文隆はプロゴルファーとして日本を代表する選手になっていたことは間違いありません。

文隆の遺骨が日本に帰ってきた1958年という年は、偶然にも眞鍋博士が日本からアメリカに渡った年でもあります。眞鍋博士がアメリカに渡ったわけは、当時、最新鋭のコンピューターが自由に使えたからというのも理由だったそうです。それでも眞鍋博士によると、一日のコンピューター代が8000ドルもかかって、しかも計算結果は期待外れだったと言います。

さすがアメリカというか、こうした基礎研究がなかったら、現代の温暖化理論も作られていなかったでしょう。

森田正光

TBS報道番組「Nスタ」でお馴染み。監修した書籍『空の手帳』が人気。ツイッターは@wm_moritaで検索

月刊ゴルフダイジェスト2022年1月号より