【パナソニックオープン】中島啓太がプレーオフを制し史上5人目のアマチュア優勝を達成
<パナソニックオープン/城陽CC(京都)/6967Y・パー72/9月23日~26日>
PHOTO/Shinji Osawa
男子ツアーのパナソニックオープンが京都城陽CCで行われ、最終日に4アンダーを出したアマチュアの中島啓太(日体大3年生)が、永野竜太郎とのプレーオフを制し、プロツアー初優勝を果たした。
現在世界アマランキング1位の中島は、かねてからアマチュアでのプロツアー優勝を目標にしていた。初日69、そして2日目も68と連日60台を出し、3日目には圧巻のプレーで65を出して優勝争いに絡んできた。そして最終日も68を出し、堂々たるプレーでプロをも圧倒した。
「(最終日は)プレッシャーもなくてワクワクしながらプレーできました。同伴競技者に力さん(河本力)もいましたし、気楽にプレーできました。(最後のパットは)心臓の音が聞こえるぐらいどきどきしていましたけど、今までやってきたことを信じて打ちました。バーディパットを打つ前に、『金谷先輩だったら絶対決めるだろう』と思って打ちましたが、入りませんでした。それでもいいパッティグはできました」
試合後には悲願達成とあってか、中島の目からこぼれるものが。
「本当に今年は全米アマで悔しい思いをして、結果を出したかったので、やっと満足いく結果が出せて、嬉しかったです。いつも支えてくれる家族をはじめ、地元で応援してくれる方々や大学のチームメート、ナショナルチームのコーチ、やっとみんなに恩返しできたかなと」
中島にとってアマチュアでやり残したことはあと一つ。アジアアマに勝ってマスターズに出ること。優勝争いの場面でも表情ひとつ変えず落ち着いてプレーをしていた中島。もはやプロ以上にプロらしいそのプレーぶり。また一人、日本のゴルフ界に新しいスターが誕生した。
アマチュアでのプロツアー優勝は、倉本昌弘、石川遼、松山英樹、金谷拓実に続いて5人目の快挙。「アマチュアとして学生の立場ですが、プロの試合に出させていただいて感謝しかないです」(中島)
ドライバーは「SIM2 MAX」を使用するなど、パター以外はすべてテーラーメイド。ドライバーのシャフトは新しいグラファイトデザインの「ツアーAD UB(6X)」を入れていた
最後まで大会を盛り上げた永野竜太郎。「バーティチャンスにもつけて内容も悪くなかった。結果を見れば悔しいです。優勝はできなかったですが、目指していた方向性は良かったかなと思います」
<パナソニックオープン・最終成績>
優勝 | 中島啓太<アマ>(プレーオフ) | -18 |
2位 | 永野竜太郎 | -18 |
3位 | 大岩龍一 | -17 |
4位T | 小林伸太郎 | -16 |
4位T | 矢野東 | -16 |
6位T | C・キム | -14 |
6位T | J・デロスサントス | -14 |
週刊ゴルフダイジェスト2021年10月12日号より