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【ギア選びのウソホント】Vol.53 ボール選びの大原則は「グリーン to ティー」

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

生徒さんをはじめ、アマチュアゴルファーに「なぜディスタンス系ボールを使うのですか?」と尋ねると、異口同音に「飛距離が出ればセカンドショットで短い番手を使える。そうなれば簡単になり、またグリーンで止められて、スコアが良くなるからです」という答えが返ってきます。その方たちの考え方はこうです。たとえば残り150Yでスピン系ボールなら6~7番アイアンを使用するが、ディスタンス系ボールなら8番アイアン。8番なら6番よりも芯に当たりやすいし、高さも出るので止められるでしょう、と。

この考え方で気をつけたいのは2点あります。まず、「8番で150Y」はキャリーなのか、それともランを含めてなのか。ランを含めてであれば、グリーンに着弾したら転がり落ちる可能性がありますし、逆にグリーン手前のハザードにつかまる可能性もある。つぎに、ミスショットの場合はアプローチが残りますが、そのアプローチでしっかり止められるのか、です。花道ならまだしも、バンカー越えのアプローチが残ったらディスタンス系では止まらない可能性が高いのです。プロはそのようなことを考え、カップから逆算してボールやクラブを選んでいます。これが「グリーン to ティー」という考え方なのです。

最終的にカップにどれだけ少ない打数で入れられるか、という目線で選びましょう

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2021年9月14日号より