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【ヤマランドニッポン】Vol.43 言わずと知れた“フジサンケイ”の舞台「富士桜CC」(山梨)

PHOTO/Hiroyuki Okazawa TEXT/Mika Kawano

名設計家R.T.ジョーンズJr.は日本を「ヤマランド」と呼び、日本のゴルフは山麓でプレーするものと言った。そんな日本の素晴らしいコースを再発見していく連載「ヤマランドニッポン」。今回は、山梨県の「富士桜CC」をご紹介!

15番・590Y・パー5
距離のあるパー5。FWは右から左に傾斜があるため右から攻めたい。グリーン右奥に富士山を望む

美しくも難しい
日本屈指のトーナメントコース

中央道河口湖インターから6キロの丘陵地に、ほぼすべてのホールから荘厳な富士山を望む富士桜カントリー倶楽部がある。

各ホールが小高いカラマツや赤松にセパレートされ、池やバンカーが巧みに配された戦略性豊かなコースを手がけたのは志村和也。1975年の開場以来、富士の麓という好立地に加え、05年からは「フジサンケイクラシック」の舞台ということも相まってゴルファー心をくすぐる。

09年&10年大会で連覇を達成した石川遼が「難度ではツアー開催コースで3本の指に入る」という5番パー5は、トーナメントでは550ヤード・パー4の設定。富士山を背にするフェアウェイは緩やかな左ドッグレッグでプロの飛距離だとセカンドは左足下がり。左手前に池が口を開け、微妙なアンジュレーションを持つグリーンを狙うのは至難の業で、石川の言葉にも頷ける。景色は最高だが精度の高いショットが要求される。

続く6番も雄大なパー5。ティーイングエリア横の池に映る逆さ富士は息をのむ美しさ。絶景を愛でながら挑むホールはグリーン手前の1本松をどうクリアするかが勝負の鍵を握る。

昨年は無観客で行われた大会も、今年は千人程度の観客を入れて開催される予定。ここ3年で2度優勝している星野陸也の連覇なるかにも注目だ。

富士桜CC
18H・7437Y・P72

週刊ゴルフダイジェスト2021年9月14日号より