眠気も吹っ飛ぶ刺激的な走り! マニュアル車の急先鋒「スズキ・スイフトスポーツ」
TEXT/Tomomitsu Chiba(モーターマガジン編集長)
ILLUST/Hiroaki Seto
3世代目となるスズキスイフトスポーツ(愛称スイスポ)は軽量化技術と新開発サスペンションの採用により人馬一体となるキビキビとした走りを実現する。さらにスポーティなエキゾーストサウンドや専用アイテムで気分を高揚させてくれる。
昔のMTとは明らかに違う感覚
先日、20年落ちぐらいの中古車に乗っている友人に「なにかいいクルマはない?」と言われ、条件を聞くと「マニュアルトランスミッション(MT)」と即答された。「最近のクルマはみんなATになって、いいMT車がない」と嘆いている。そこでスイフトスポーツの6速MT車を薦めたところ、とても気に入ってくれたようだ。ほどなく「人馬一体感が凄い」と報告があり「もっと早く教えてほしかった」とも。
スイフトスポーツは、2005年に誕生、日本や欧州で高い評価を獲得、現行型は3世代目だ。軽量化技術を採用し車重は1トン以下に抑えられ、新開発サスペンションで抜群のハンドリング性能を備えたのである。SUV全盛のいま、数少ないスポーツホットハッチだ。なかでも6速MT仕様はクルマとの一体感も強く、“スポーツ”の名に恥じない走りを味わわせてくれる。
自分が選んだギアポジションに“サクッ”と入る感覚はとても気持ちがいい。眠い早朝だって、ラウンド終わりで疲れていたって、この刺激的な走りとスポーツサウンドで一発で目が覚める。実はMT車にはもうひとつ利点がある。それはペダルの踏み間違えが減ることだ。昨今の不幸な事故も、MT車ならば起こらなかっただろう。
攻めたくなるレーシーな内装
タコメーターの盤面は赤、スピードメ
ーターはダークシルバー。随所に使
われる赤のステッチがスポーティ
スズキ スイフトスポーツ
スイフト スポーツの全長は、3890㎜、全幅1735㎜、全高1500㎜、ホイールベース2450㎜。1.4L直4ターボエンジンから140ps/230Nmを発生させ970㎏と車重も軽く意外とパワフルだ。最小回転半径は5.1mなので狭い場所での取り回しも楽チン
月刊ゴルフダイジェスト2021年8月号より