【ゴルフジム】「コースに行くと、アイアンでトップばかり出てしまいます」
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara
THANKS/アコーディア・ガーデン志津
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「アイアンがほとんどトップする」というもの。その解決法とは?
教える人/齊藤かおり
さいとうかおり。岩手県出身。29歳でゴルフを始め、米LPGAティーチング資格を取得。20年、同A級取得。ドラコン競技で342Yの日本記録を達成し、世界大会にも出場。ドラコン日本大会10勝。(株)岐本金属所属
<今週のお悩み>
「アイアンでいつもトップしてしまいます」
●河井諒太さん(30歳/ゴルフ歴8カ月/ベストスコア135/身長177㎝)
トップで腰がほとんど回転しておらず(2コマ目)、上体と腕の力に頼ったバックスウィングになっているのがわかる。ダウンスウィング以降は、上体と下半身の回転が同時になってしまっていて、クラブを効果的に加速させられていない
河井 まだ4回しかラウンド経験がないんですが、コースだと、アイアンがほとんどトップになります。
齊藤 河井さんは、テークバックで左の背中の部分がまったくといっていいほど動いていないのが問題です。本来は、左の背中から押し込むようなイメージでクラブを上げていくことで、上体が深くねじれて、ダウンスウィングのパワーになるんですが、それがほとんどないんですね。体が動かないと、手だけのクラブ操作になってしまうので、どうしてもボールには当たりづらくなってしまいます。
河井 体を大きく動かすと、「当たらないんじゃないか」という怖さがあります。
「手先でクラブを持ち上げてしまっています」
齊藤 河井さんは何か、スポーツ経験はあります?
河井 バドミントンをやってました。
齊藤 バドミントンで、厳しいところに落とされたシャトルをレシーブするときは、まず足から動いて、手(ラケット)は最後ですよね? スマッシュも、足を踏み込んでから腕を振るんじゃないですか? ゴルフもそれと同じなんです。テークバックは右足に乗って体を回転、トップまで上がったら、左足を踏み込んで体を回転。それに手がついていくイメージです。
河井 確かに、今までは手を先に動かすような感覚になってました。
齊藤 足踏みをするような感じで、左右の足を交互にステップしながら、足の動きに合わせて腕を振る練習をすると、「足から先に動く」感覚が身につきます。
これで解決!
「テークバックも切り返しも
足から先に動かそう」
Drill 1
体の前でクラブを持って回転
Drill 2
クラブを首の後ろに担いでスウィング
クラブを担いでスウィングの動きを繰り返し、まず下半身が動いて、それに追随する形で上半身が回転する感覚を覚える。上体だけで回ろうとしても、大きく回転できない(とくにフォロー側)ことがわかる
Point
トップで左足を踏み込んでからダウンに入る
切り返しでは、左足を踏み込むタイミングが重要。トップで左肩が最大に回った状態で、左足を踏み込むと、その後、下半身リードで体が下から順番に回転していく感覚がわかる
週刊ゴルフダイジェスト2021年7月13日号より