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【読者記者】No.1732 「グリーン周りでザックリが出てしまいます」

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara
THANKS/宝調布スポーツパーク

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「グリーン周りでザックリが出る」というもの。果たして解決方法は?

読者記者No.1732 吉澤賢一郎さん

●51歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/10年 ●ベストスコア/88 ●平均スコア/92 ●165㎝・58㎏ ●ドライバー飛距離/230ヤード

先生/濱田塁

68年生まれ、東京都出身。高校卒業後、渡米しゴルフ修行。ゴルフ理論や指導法なども学ぶ。複数のスクールのヘッドプロを歴任し、現在は「東宝調布スポーツパーク」でレッスンを行う

吉澤さんのお悩み

「グリーン周りでザックリが出てしまう」


グリーン周りのアプローチでミスが出ます。ほとんどは「ザックリ」で、もう1回「やり直し」のような感じになるので、メンタル的にもダメージが大きいんです


アドレスからインパクト直後まで、下半身の形がほとんど変わらないことから、手を主体に振っていることがわかる。もっと体幹を使った振り方が必要

吉澤 グリーン周りのアプローチが、なかなか上手くいきません。

濱田 吉澤さんのアドレスを後方から見ると、フルショットなのかアプローチなのか、すぐには判別できません。つまり、アプローチなのに、フルショットと同じような構えをしてしまっているということです。

吉澤 もっとアプローチ専用のアドレスじゃないとダメなんですね。

濱田 そういうことです。フルショットのアドレスは、左右への体重移動や、ひざの曲げ伸ばしを前提としていますから、ある程度ひざを曲げて、腰(重心)を落として構えます。でも、アプローチはその必要がないですから、もっとボールに近づいて上体を起こし、手元もややハンドアップにするほうが、シンプルに小さいスウィングがしやすいんです。

吉澤 パットに似た構え方ですね。

濱田 そうです。パッティングと違うのは、肩で「ストローク」するのではなく、あくまでも体の回転を使って「ショット」することです。足も最小限の動きで、しっかり使って打つことが大事です。

<問題点>
ショットと構えがあまり変わらない

ほんの10ヤード程度しか打たないのに、アドレスがショートアイアンのフルショットの形と変わらない。これだと小さく振るのが難しい

記者「コンパクトなスウィングを心掛けているんですが……」
プロ「むしろパッティングに近い動きのほうがいいんです」

ショットの構えは、「遠くに飛ばすため」の形なので、「飛ばしたくない」アプローチには不向き。ボールに近づき、ハンドアップにすると、振っても「飛びづらく」なり、安心して体を使って振れるようになる

Drill
両わきにシャフトを挟んで打つ

シャフト(あるいはクラブでも可)を両わきの下に挟んだ状態でアドレスし、シャフトを落とさないようにしてボールを打つ。腕とクラブを体の正面に保ったまま、体の回転で打っていくことで、打点が安定することがわかる

腕だけで振るとシャフトが落ちる

腕と体を一体化できず、腕だけで振ろうとすると、テークバックでは左わきのシャフトが、フォローでは右わきのシャフトが落ちる

Point 1
ショットのように上から打ち込まない

Point 2
手首を使わずに払い打つイメージ

<取材後記>
打点が安定してきた
ショットの構えのまま、小さいスウィングをしようとすると、いろんなところの動きを頑張って制限しなくちゃいけない。アプローチにはアプローチに適した構えがあるんですね。

月刊ゴルフダイジェスト2021年7月号より