【上達の玉手箱Vol.86】「もっと腰を速く回せ」って言われるんです
TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Hiroyuki Okazawa
THANKS/フェニックスシーガイアリゾート
日々技術向上のため研鑽を惜しまない片山晋呉の連載「上達の玉手箱」。今月のお話は、ハン・リー選手から指摘されたというボール初速を上げる方法について。
ハン・リー選手は昔から僕の練習仲間で、基本的には彼が質問してきて僕がアドバイスするという関係。先日そんなハンちゃんが珍しく僕に強く指摘してきたことがあります。「ボール初速を上げるためにもっと腰を速く回せ」って言うんです。
このときは弾道計測器でデータを取っていたのですが、僕のスマッシュファクター(ミート率)は何回打っても1.52という高い数値だし、スピン量や入射角や他のデータもだいたい理想通りなんです。それを見たハンちゃんは「1.52なんて最高のデータなんだから、あとはボール初速が少し上がればどれだけ飛ばせると思う? ほかに直すところないんだから、もっと頑張ってボール初速を上げようよ」って熱く語りだしました。
ハンちゃんは僕とは反対でボール初速は速いけど他の数値に問題があって球がバラつくタイプなので、「そんな完璧なデータならどうしてもっと速く振らないんだ」ってもどかしいみたいです。僕の腰を持って「これくらい速く回して」と熱血指導が止まりませんでした(笑)。
練習仲間、ハン・リーの熱いアドバイス受けました
片山晋呉
1973年生まれ。茨城県出身。通算31勝の永久シード選手。誰もが認めるベストスウィンガーで創意工夫の達人
月刊ゴルフダイジェスト2021年7月号より