ゴルフが変わる「アドレスの極意」<前編>「桑木選手も構えで悩んでいた。大事なのは“力まなくても力が入る”アドレスです」
週刊ゴルフダイジェスト
2025レッスン・オブ・ザ・イヤーの横田英治プロに昨年末、新しい仲間が加わった。それが今年の全英女子オープンを制した桑木志帆のトレーナー小楠和寿氏だ。そこで今回2人の理論をベースにスウィング論を聞き出すと共通点が浮かんできた。それがセットアップ&アドレスの重要性だった。
PHOTO/Yasuo Masuda、Hiroaki Arihara、Getty Images THANKS/クラブハウス、EVOX

小楠和寿 おぐす・かずとし(左) 全英女子オープンを制した桑木志帆のトレーナー。理学療法士。JLPGA帯同トレーナー。整形外科クリニックでリハビリ業務に従事し、臨床経験を基礎にスポーツ現場でのトレーナー活動を開始。これまで稲見萌寧、全美貞、ペ・ヒギョンなどをサポートし、現在、桑木志帆の専属として活動中。全英女子オープンにも帯同。
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- 2025レッスン・オブ・ザ・イヤーの横田英治プロの仲間として、昨年末、今年の全英女子オープンを制した桑木志帆のトレーナー小楠和寿氏が加わった。後編では、さらにアドレスを含めたセットアップの重要性について横田英治プロの理論を聞いた。 PHOTO/Yasuo Masuda、Hiroaki Arihara、Getty Images THANKS/クラブハウス、EVOX 横田英治 よ……
プロもアマチュアもアドレスが一番大事
AIG全英女子オープンを制した桑木志帆は、米女子ツアー初優勝をメジャーで飾る快挙を成し遂げた。そんな桑木を支えたのが理学療法士でトレーナーの小楠和寿氏だ。
「桑木選手とは23年から契約し、肉体改造やトレーニングを行ってきました。その中で大事にしていたのがアドレスです。高い技術を持つ桑木選手でもアドレスで悩むことは多かったですが、アドレスがよくなるとすべてが上手くいきます。これはプロもアマチュアも同じです。アドレスが決まらないとその先はありませんからね」(小楠氏)
そんな小楠氏を仲間に加えたのが、理論的なレッスンに定評がある横田英治プロだ。
「僕の理論は無形です(形がない)。選手によって何が足りないのか、何を加えるべきなのかを考えます。これは小楠氏も同じなんです。僕らは医者みたいなもので、選手それぞれの症状を見極め、適切な処置をするだけなんです。ただ形がないとはいえ、不変的なものはあります。それが“リズム“と“バランス”です。上手い人でリズムが悪い、バランスが悪い人はいないからです。僕の指導のベースはリズムとバランスにありますが、この2つはほぼセットアップで決まります。どう立つか、どう構えるか、ここでスウィングの精度が変わります。技術よりも先に体ありき。これはどんなスポーツでも同じなんです」(横田プロ)
体の専門家、そして技術の専門家によるスウィング論、さっそく教えてもらおう。

桑木志帆
くわき・しほ。2003年1月29日、岡山県生まれ。2021年プロテスト合格。24年ツアー初優勝を含む3勝を挙げ、26年はすでに2勝。JLPGAツアー通算5勝。今年のAIG全英女子オープンで海外メジャーを初制覇(日本人7人目の海外メジャー覇者)。大和ハウス工業所属。
「桑木選手はアドレスで悩むことが多かったです。トップ選手であってもそういった体のズレが起きるわけです。だからこそ、日頃のケアやトレーニングが欠かせないんです」(小楠氏)


小楠のメソッド
「アドレスが決まらないとすべてがアジャスト(調整)になります。これでは再現性は生み出せません。大切なのは力が入るアドレスです。別の言い方をするなら地に足がつく、骨で立つ、姿勢が整うなどになります」(小楠氏)
横田のメソッド
「スウィングの形が悪い選手はたくさんいますが、形が悪くてもバランスやリズムが安定していれば問題ありません。ということは、それがスウィングの本質であり、不変的なものなのです。この2つを整えれば、スウィングは悪い方向にはいきません」(横田プロ)

ブレないアドレスは2つに大別できる
まずは体の専門家、小楠氏の理論から教えてもらおう。
「人間には得意な動きというものがあります。たとえば体の前側、後ろ側、右側、左側など、人それぞれ得意な動きは異なりますが、大まかに分けることは可能です。それがひざを使うか、股関節を使うかです。この特性を知るだけでアドレスは改善できます」
小楠氏の「ひざを使うアドレス」「股関節を使うアドレス」は見分け方があるという。
「チェック①が板や段差の上にかかとで乗りスクワットを5回し、アドレスを作る。その姿勢のまま誰かに押してもらいます。そこで軸がブレなければ、ひざを使うアドレスが合います。チェック②はT字バランスを5回行い、アドレスを作り、同じように誰かに押してもらいます。こちらのほうがブレないのであれば、股関節を使ったアドレスが合います。どちらかのアドレスがわかると力を入れなくてもブレなくなります。つまり踏ん張れる姿勢が作れるわけです。この踏ん張り力が重要です」
2タイプの見分け方

人に押されてもグラつかずに構えられるか?
「チェック①は板に乗り、つま先が浮いた状態で5回スクワット。チェック②は左右の脚で5回T字バランス。その後、アドレスを作り誰かに押してもらう。これでブレないアドレスのタイプがわかります」
Check 1
「スクワット」タイプ

ひざを曲げて背中を使う構えが合う
「ひざを使うアドレスはもも前を意識して構えると踏ん張れる姿勢が作れます。重心はやや低めで、背中の筋肉を使うとスムーズに動けるはずです。その場で回る1軸のイメージも合います」
TRAINING

片脚スクワット
「片足をわずかに持ち上げ、片脚のままスクワットします。このとき、椅子にお尻をワンタッチさせるようなトレーニングがおすすめです。もも前を重点的に鍛えられます」
Check 2
「T字バランス」タイプ
股関節を曲げてお腹を使う構えが合う
「股関節を使うアドレスはもも裏を意識しながら構えると踏ん張れます。重心はやや高めで、お腹やみぞおちを使った動きが合います。アドレス的には、少し腰高な姿勢になります」

TRAINING
T字バランスでかかと上げ
「T字バランスを作り、後ろに伸ばした脚をさらに上に持ち上げます(かかと上げ)。こうすることで、もも裏を刺激することができ、同時に意識できるようになります」

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- 2025レッスン・オブ・ザ・イヤーの横田英治プロの仲間として、昨年末、今年の全英女子オープンを制した桑木志帆のトレーナー小楠和寿氏が加わった。後編では、さらにアドレスを含めたセットアップの重要性について横田英治プロの理論を聞いた。 PHOTO/Yasuo Masuda、Hiroaki Arihara、Getty Images THANKS/クラブハウス、EVOX 横田英治 よ……
週刊ゴルフダイジェスト2026年9月29日・10月6日合併号より


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