【教えて! なっち先生】Vol.39 パットの打ち出し方向が安定しない人は“アドレス”を見直そう
大谷奈千代のイラストレッスン
パッティングでスクエアなインパクトを実現して、狙った方向へ転がすためには「パター全体を真っすぐ構えることが大切です」とプロゴルファー・大谷奈千代。正しい構えの作り方、ストロークのコツを詳しく解説してもらおう!

>>前回のお話はこちら
- パッティングの体の使い方は、ショットを打つときと大きく異なる。正しくストロークするための体の使い方、そして、そのために重要になる「肩を縦に回す」動きについて、プロゴルファー・大谷奈千代にイラストを交えて詳しく解説してもらおう! >>前回のお話はこちら Lesson 38 方向性が安定する!パットの正しい体の使い……
Lesson 39
真っすぐ打ち出せるようになる!
パッティングの正しい構え方
パッティングでカップインを目指すには、距離感や傾斜に対する状況判断も必要ですが、なんといっても、フェース面が目標方向に対してスクエアにインパクトする必要があります。しかし、パッティングが苦手なゴルファーは、アドレスでのフェースの向きが一定でないため、ボールを狙ったところに打ち出せていない傾向があります。
アドレスに関して「そこまで細かいチェックが必要なの? インパクトだけがスクエアだったらいいのでは?」と思われる方もよくいるのですが、パッティングでは小さなズレが大きなズレとなってしまいます。
そのため「真っすぐ構えたい」のはフェースの向きだけではなく、パター全体のことを指しています。パター全体で真っすぐ構えるためには、パターのヘッドの底面部分であるソール全体をグリーン上に接地するように構えることが大切です。
こうすることで、下のイラストのようにパターのライ角に合った真っすぐな構えが完成します。

ヘッドの先側のトウ、もしくは、かかと側のヒール部分が浮いた状態になってしまうと、ストロークがインサイドやアウトサイドに動いてしまい、軌道に悪影響が出てきます。
また、パターにもロフトがあるため、フェースをターゲットにスクエアに合わせづらくなるだけでなく、正確にパターの芯でボールをヒットしにくくなってしまうので注意が必要です
シャフトプレーンを
意識してストロークする
アドレスしたとき、両ひじは多少曲げてもOKですが、両手の位置はできるだけ肩の真下にくるようにしましょう。イメージは、両手がだらりと肩から真下に垂れたポジションです。
両ひじを過剰に曲げ過ぎてしまうと、ヒール側が浮きやすくなりますし、腕を伸ばし過ぎてしまっても、トウ側が浮きやすくなってしまいます。パターが長すぎる人はグリップを短く持ちましょう。
自分に合ったパターを選ぶことも大切です。理想の構えでは、パターヘッドを正しくソールして、ライン側の前方からアドレスを見たとき、ひじから親指までが一直線になった姿勢になります。
さらにグリップからパターまで一直線になっていれば、手首を固定できるので手の使い過ぎを防ぐのにも効果的です。

手首を使わず、体幹を使って肩を縦に動かし、両腕、両手、パターが一体となってストロークをすることが理想の動きです。しかし、ヘッド軌道だけを考えると、ストロークが不安定になってしまうことがあります。
正しいストロークは、シャフトがラインと平行に動く「シャフトプレーン」を意識することです。アドレスで構えたときのシャフトの傾きを大きな面と想定して、シャフトの面に沿ってパターを動かすイメージでストロークしましょう。
こうすることで、グリップエンドがおへそから外れず、ヘッドが正しい軌道を描けるようになりますよ! ぜひ参考にしてみてください。


大谷奈千代
1984年、神戸市出身。JLPGAトーナメントプロ&ティーチングA級。関西を中心にレッスン活動を行う
週刊ゴルフダイジェスト2025年12月30日号より


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