【ゴルフジム】「切り返しのタイミングが早くなって芯を外すことが多いです」
ゴルフジム
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「切り返しのタイミングがうまくつかめない」というもの。その解決法とは?
PHOTO/ TEXT/Daisei Sugawara THANKS/Futako GOLF CLUB


教える人/巣山 新太郎
すやましんたろう。98年生まれ。高校在学中にタイに渡り、卒業後プロ転向。2年間のタイ国内ツアー転戦を経て、帰国後にPGAティーチングプロB級を取得し、レッスン活動を開始。ゴルフが「楽しい」と思える、サプライズのあるレッスンを心がけている
<今週のお悩み>
「切り返しのタイミングがうまくつかめません」
茂呂 眞さん(64歳/身長177cm/ゴルフ歴30年/ベストスコア80/平均スコア85)
ダウンスウィングの中盤過ぎの時点で、手首のリリースがほぼ完了していて、インパクト後すぐに手首が逆側にコックされている(3〜4コマ目)。切り返しでの下半身リードがうまくいかず、クラブの「ラグ」が作れていない可能性が高い
茂呂 切り返しが「落ち着かない」というか、うまくできたときとそうでないときの差が激しくて……。
巣山 ミスとしてはどういうものが多いですか?
茂呂 タイミングが早くなって芯を外すことが多いような気がします。
巣山 スウィングのリズムがいい人というのは、左、右、左というふうに重心を移動させて、その反動を利用して腕やクラブを振っているんですが、その部分がうまくできていない感じがします。たとえば、最初にフォロー側にクラブを出して、巻き戻す反動でトップまで上げて素振りをすると、左、右、左と重心が動く感覚がつかめます。
茂呂 この感覚はなかったです。つまり手で上げ下げしてたってことですね。
巣山 手を使った上げ下げだと、とくにトップで手と体との距離が近くなりがちです。トップではできるだけ手と体との距離を保つほうが、切り返したときの下半身の力がクラブを引き下ろす力に変わるまでの時間差(ラグ)が作りやすいので、(手が先に前に出て)クラブが外から下りたり、リリースが早まったりするミスが防げます。

テークバックで手と体との距離が近い
テークバックからトップにかけて手が体に近づきすぎてしまうと、切り返しのときにまずその距離を「離す」作業が必要となり、その動作によってリリースが早まってしまう。
切り返しは右に動く体を左に引き戻す作業
テークバックで手を遠くに、ある程度の勢いをもって上げることで、重心が右に移り体全体が右に動こうとする。それを引きとどめようとすると、自然に左足を踏み込む形になる。引きとどめる力がないと体は右に持っていかれる(写真左)

茂呂 なるほど。
巣山 右手1本でできるだけ大きく上げて、そこに左手を伸ばしてみてください。一番大きく上げたところから、左手が届く範囲まで少し戻すイメージです。そうすると最大アークのトップになります。
茂呂 こんなに手が遠くに上がるのは初めてです。
これで解決!
「トップで手を遠くに上げ
下半身の力で引き下ろそう」
Point 1
重心を揺らし反動を使って上げる

スウィング中に手と体との距離を保つためには、意図的に重心を揺らし、その反動を利用して上げるのが効果的。たとえば始動では、まず左サイドに少しだけ重心を移し、それを右に戻す際の力を利用するといい。
Point 2
クラブが下りるまでの時間差を作る
切り返しでは、クラブがまだテークバック方向に動いているうちに左足を踏み込む。これにより、下半身の力がクラブに伝わるまでの時間差ができ、いわゆる「タメ」が作りやすくなる。

Drill
右手で上げて左手を届かせる

右手1本だと最大アークでトップまで上げやすい。そこに左手を伸ばしても届かないので、届く範囲まで少し戻す(写真)。その位置が実際のスウィングにおける最大アークのトップになる。
週刊ゴルフダイジェスト2025年12月30日号より
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