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【教えて! なっち先生】Vol.26 横に動くことではない! ゴルファーの8割が誤解している“体重移動”の正しいやり方

ボールを遠くに正確に飛ばすために欠かせない体重移動。ゴルフスウィングにおける正しい体重移動のやり方を、プロゴルファー・大谷奈千代にイラストを交えて詳しく解説してもらおう!

>>前回のお話はこちら

  • ゴルフスウィングでは「胸を回す」ことが大事とよく言われる。上体を捻転させるために覚えておきたい「体の使い方」をプロゴルファー・大谷奈千代にイラストを交えて詳しく解説してもらおう! >>前回のお話はこちら Lesson 25スウィングの「真っすぐ」は直線ではない トップで右のひじが浮いた形をフライングエル……


Lesson 26
正しい体重移動を行うための
体の回し方


今回は体重移動についてイラストで解説していきましょう! ゴルフスウィングにおける正しい体重移動は、バックスウィングで右に乗って、フィニッシュは左に乗るという順序で行われています。 

バックスウィングでの右への体重移動と体重の乗せ方は、まず腰を回してから、そのあと胸が回ってくることで、右股関節の上に上体が乗ってきます。こうすることで、しっかり体重移動ができている状態となります。しかし、腰が回らず右に横移動してしまうと、右ひざが股関節の真下よりも外側に外れてしまうので、スウェイのエラーとなってしまいます。また、腰が引けてしまっても、リバースピボットとなってしまうのでギッコンバッタンのエラーになってしまいます。 


腰が回ってから胸が回る、という順序でバックスウィングができたことを確認するには、トップのポジションで右足、右ひざ、右股関節が一直線上にあることが目安です。以上の順番とポジションが守れると、バックスウィングで体重を右に乗せることができるようになります。

バックスウィングの体重移動は、腰を回したあとに胸が回り、右股関節の上に上体が乗るのが正しい順序だ

ダウンスウィングでは
左足を踏み込んでから腰をターン 

次は右から左への体重移動について解説していきましょう。トップで右に体重が乗った状態から、まずは左足を踏み込みます。左足を踏み込んだあと、腰のターンが始まり、その後は腰のターンによってインパクトを迎えますが、さらにここから腰のターンが加速されることで、インパクト以降、クラブが加速されフィニッシュを迎えます。 

股関節はパワーの源ですから、左足を踏み込んで腰のターンを行っていく動作のなかで、バックスウィングで右股関節に体重が乗った右足のパワーを生かし、グッと踏み込むことができれば、インパクトエリアでのクラブの加速につながります。 

とはいえ、切り返し以降、多くのゴルファーの方は、腰が止まって手でボールを打ちに行ってしまいやすいのが難しいところです。

正しい腰のターンを体感できる練習ドリルもご紹介しておきましょう。

まず、クラブを1本用意して、背中側のベルトのラインにクラブをあてがいます。右手がグリップ側、左がヘッド側になるように持ちましょう(下のイラスト参照)。

ダウンスウィング時の体重移動は、まず左足を踏み込んだあとに腰が回り始め、その後は腰のターンでインパクトを迎えるのが正解

この状態でアドレス姿勢を取り、バックスウィングをします。このとき、腰を回して体重を右に乗せましょう。 

次に、左足を踏み込んで腰のターンを行っていくのですが、腰が止まってしまう方は、クラブのシャフトが前に出てこない傾向にあります。そんな方は、切り返し以降のダウンスウィングで左足を踏み込んだとき、クラブを支えている右手を押して、右腰を前に押していくようなイメージで腰をターンさせていきます。このときの目安は、インパクトでグリップエンドがボールに向くくらいのイメージでターンさせていきましょう! 実際はボールの30センチ手前くらいを指しますが、腰が止まってしまいがちな方はそれくらいのイメージが必要です。

こうすることで、上半身と下半身のねじれが使えるので、飛距離アップの可能性がグッとアップしますよ! ぜひ参考にしてください!

フィニッシュは左に乗り切ることが大切で、インパクトで腰が止まってしまうと、手打ちの原因に。左に乗り切れていないと最後まで振り切れない

大谷奈千代

1984年、神戸市出身。JLPGAトーナメントプロ&ティーチングA級。関西を中心にレッスン活動を行う

週刊ゴルフダイジェスト2025年9月30日号より