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【練習場の“浦”メニュー】Vol.9 ホブランの「ダブルポンプ」は飛距離アップに最適な練習法だった!

身長171cmで420Yという驚異の飛距離を誇る浦大輔が、上達に役立つホンモノの練習を伝授する連載「練習場の“浦”メニュー」。自分では振っているつもりなのに飛ばないという人は、バックスウィングのエネルギーを無駄にしている場合が多いと浦さんは言う。ホブランもやっている「ダブルポンプ」はそんな人に有効なドリルだ。

TEXT/Kosuke Suzuki ILLUST/Koki Hashimoto PHOTO/Takanori Miki THANKS/√dゴルフアカデミー

浦大輔

うらだいすけ。身長171cmで420Y飛ばす飛ばし屋にして超理論派。東京・池上で√d golf academyを主宰。「浦大輔オンラインアカデミーサイト」では、スペシャルドリルやマル秘レッスンを有料会員限定で配信中

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  • 身長171cmで420Yという驚異の飛距離を誇る浦大輔が、上達に役立つホンモノの練習を伝授する連載「練習場の“浦”メニュー」。飛ばすためには腕を頑張れと浦さんは言うが、本来は自分だけが頑張ってもダメで、クラブの重さを有効に使うことも非常に重要。今回はクラブのエネルギーを生かすためのドリルを教わった。 TEXT/Kosuke Suzuki ILLUST/Koki Hashimoto PHOT……


今月の浦メニュー
飛距離アップに超有効!

ホブランの“ダブルポンプ”


こんな人にオススメ!
●振っているつもりなのに飛ばない人
●トップが浅い人

振っているつもりなのに飛ばない人、トップが浅い人は、バックスウィングのエネルギーを生かせておらず、止まったトップから振り下ろしているようなロスの大きいスウィングであるケースが多い。「ダブルポンプ」で勢いをつけて切り返す感覚を養おう

二段モーションで
勢いをつけて振る

今回もゴルファーの夢、飛距離アップにつながるドリルを紹介しましょう。「ダブルポンプ」という動きを使ったドリルなんですが、最近ではビクトール・ホブランが取り入れて話題になったので、ご存じの方もいるかもしれません。

ダブルポンプというのは、バックスウィングをトップ付近で一度止め、そこから一度小さくダウンスウィング方向に下ろしてからもう一度振りかぶって切り返す動きです。反動をつけて二度切り返す、二段モーションの切り返し。ホブランの動画を見て「まさかドライバーイップス?」と思った方もいるかもしれませんが(笑)、実は飛距離アップにはすごく有効な動きなんです。

今回は練習としてこのダブルポンプを行いながら球を打ってほしいのですが、ドラコン選手などは実際にこの動作で本番の球を打つ人もいるので、コースでやってもOK。ホブランも一時期試合中に実践していました。


なぜこれが飛ばせるかというと、バックスウィングのエネルギーを生かせるようになるからです。本来、切り返しではバックスウィングから方向転換する際に生じる反動でシャフトに負荷をかけ、上半身と下半身の捻転差も生じてダウンスウィングのエネルギーが最大化します。この反動のエネルギーは、バックスウィングの速度が速いほうが大きくなります。しかし多くのアマチュアはバックスウィングをゆっくり上げすぎていて、ダウンスウィングになってから一生懸命振り下ろそうとします。これではバックスウィングのエネルギーをまったく無駄にしていて、止まったトップから振り下ろしているのと変わりません。切り返しで反動をつけて弾むのは、バックスウィングのスピードを上げているのと同じことなのです。

また反動をつけて切り返すので、普段よりもトップが深くなる効果もあります。普段から振っているつもりなのに飛ばないという人、トップが浅い人にはとくにメリットが大きいと思います。

二段モーションで反動をつけて、深いトップを作る

トップ付近から一度小さくダウンスウィングし、そこからもう一度振りかぶって反動をつけて切り返す。勢いをつけて深いトップを作り、シャフトに負荷をかけてしならせ、それを利用してボールを強く叩こう

ポイントはしっかり前傾をキープすること。「勢いをつけて振りかぶる」動作は、上体が起き上がったり軸がブレやすいのですが、そうなっては軌道が乱れて当たりません。勢いをつけた動きを受け止めるぶん体はキツイですが、そう感じる人は普段サボりすぎです。切り返しって実はキツイんですよ。

その意味ではダブルポンプは1プレーン軌道であることが大事なので、この練習をすることで軌道もよくなります。シャフトクロスやレイドオフが強いと、スムーズに切り返せませんからね。

ダブルポンプを深いトップの位置で行うのは結構難しいので、最初は手元が肩の高さくらいの低めの位置で目視しながらポンピングして、慣れてきたら徐々にトップを深くしていくといいでしょう。

もう1つのポイントは、2度目の切り返しの際にシャフトを強くしならせること。切り返しで勢いをつけてシャフトをしならせ、それを一気に解放してください。

バックスウィングのエネルギーを生かす

バックスウィング方向のエネルギーを利用して切り返すことが飛ばしの重要なポイント。「ダブルポンプ」のドリルはこの感覚が身に付く

Point 1
1回目よりも2回目を大きく

2回目のトップは反動をつけて1回目よりも深く大きく作る。切り返しではシャフトを強くしならせる

Point 2
前傾角をキープし1プレーンで振る

軸がブレたり上体が起き上がらないように注意。バックスウィングとダウンスウィングが同じ軌道を通る1プレーンスウィングを意識しよう

トップが深くなって飛距離UP!
バックスウィングのエネルギーを生かしたスムーズで効率のいい切り返しが身に付き、ダウンスウィングのスピードが増す。トップが深くなって捻転差も大きくなるなど、飛距離アップの要因がてんこ盛りだ

月刊ゴルフダイジェスト2025年10月号より