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【読者記者】No.1898「アイアンがスライス。それを嫌がるとフックが出てしまいます」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「アイアンでスライスを嫌がるとフックが出る」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/学芸大ゴルフスタジオ

読者記者No.1898 星大輝さん

●29歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/1年6カ月 ●ベストスコア/104 ●平均スコア/110 ●180㎝・76㎏ ●ドライバー飛距離/270ヤード

先生/兼濱開人

90年生まれ、沖縄県出身。解剖学や運動生理学に関する豊富な知識を生かし、生涯スポーツとして「カッコよく」続けるための指導を目指す。「学芸大ゴルフスタジオ」ヘッドコーチ

星さんのお悩み
「スライスを嫌がるとフックが出る」


アイアンショットの時、何も意識しないで打つとスライスが出やすいのですがつかまえようと意識すると逆にフックが出てしまうんです。


ダウンスウィングの後半ですでにリリースが終わっていて(3コマ目)、ダフらないようにヘッドを持ち上げながらインパクトする形になっている。リリースが早くなるほどフェースはかぶりやすい

 スライスが出ないように意識すると、フックが強くなります。

兼濱 出球も左だとすると、アーリーリリースでフェースがかぶっているのが原因ですね。左に乗り切っていない状態でリリースが起こっているので、最下点がボールの手前になっている感じです。

 あ、それは何となく自覚があります。とくにコースだと飛距離も出したくなるからか、あおり打ちのダフリが多いです。

兼濱 アーリーリリースは手の力で先端(ヘッド)をボール位置に合わせようとすると起きますから、まずは手の中をやわらかくすることが大事です。たとえば、両手の小指を外して振ると、手の中でグリップが動く感覚がわかります。

 切り返しで握り直す感じになりますね。その後、自然にタメがキープされるのがわかります。

兼濱 腰を止めずに回すことで、スクエアの時間が長くなります。

<問題点>
リリースが早くフェースが返りすぎる

インパクトのかなり手前でリリースが終わっているため(=その時点でフェーススクエア)、インパクトではフェースが左を向いてしまう

記者「ジャストインパクトでスクエアにしたいです」
プロ「もっと手前からヘッドを引きずるイメージです」

右足前くらいからヘッドを地面から離さずに、ずっと引きずるように動かすと、ハンドファーストでロフトを立てながら当てる感覚がわかる。手元が先行するとフェーススクエアの時間が長くなり、必要以上にフェースが返らないこともわかる

Drill 1
ヘッドを引きずってボールを打つ

ヘッドを右足の前にセットし、地面を引きずる動きでボールを打つ。腰を回し、重心(=最下点)を左にしないとうまく当たらない

ひざ立ちしてヘッドで8の字を描く。
タメとリリースの関係がわかってきた!

ひざ立ちの状態で、ヘッドを使って地面に「8の字」(横向き)を描く。手首に力が入っているとうまく描けない。手元の先行動作でヘッドの軌道が決まる仕組みと、切り返しでヘッドの重さを利用して運動方向を変化させる感覚がつかめる

Drill 2
左右の小指を外して素振り

グリップを強く握るほど、逆にヘッドを自在に動かせない。小指を外すことで、クラブ自体の慣性を妨げずに振る感覚がわかる

<取材後記>
「当たっちゃった」という感覚
小指を外した状態でボールを打ってみたら、簡単に芯に当たって、軽い感触のインパクトが気持ちよかったです。芯に「当てよう」としなくても、「当たっちゃった」という感じでした。

月刊ゴルフダイジェスト2025年4月号より