【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.156「フックラインとスライスラインは“手元の位置”を変えてみよう」
家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!
ILLUST/Masaaki Takauji
みなさんはパットのフックラインとスライスライン、どっちが苦手でどっちが得意?
目標を定め、ちゃんとそこに打てれば、どっちも同じように入るはず。でも、どういうわけか、得手不得手があるよね。おそらく、アベレージゴルファーはフックラインのほうが得意という人のほうが多いだろう。理由は次の通り。
フックラインは、インパクトでフェースが被ればノーチャンス。だけど、インパクトでフェースが開き、トウ寄りで当たったときに結果オーライとなる場合があるからだ。開いて当たるとボールは狙いよりも右に出る。だけど、トウに当たるとボールの勢いは弱くなるので、その分、右に出る度合いが減る。それで、トロトロ~っと入ることがあるのだ。
しかし、スライスラインはそうはいかない。インパクトでフェースが開けばノーチャンス。だけど、被って当たっても結果オーライとはいかない。閉じながら打ったボールは勢いが強いので、さらに左に出てしまうからだ。
パッティングもショットに置き換えて考えてみるとよくわかる。
スライスラインは、ショットで言うところの、つま先下がりのライだよね。だとしたら、ちょっとハンドアップに構えるのが正解ではないだろうか。
一方、普段ハンドアップに構えている人は、スライスラインが得意だけどフックラインが苦手、という人が多いだろう。フックラインはショットで言うところの、つま先上がり。なので、本来は、ちょっとハンドダウンに構えるべきなのだ。
でも、パターはどういうわけか別物だととらえている人が多い。カタが重要だと思い、それを崩せないのだ。
ボクは、パターは別物ではなく、ショットの延長だと思っている。だからいわゆる、カタは気にしていない。ラインによって構えを、バリバリ、アレンジしている。
狙いが決まったら、体の向きを変える。それとともに、スライスラインは手の位置をちょっと上げ、ハンドアップに。フックラインは手の位置をちょっと下げ、ハンドダウンに構えている。ほんのちょっとのことだけど、ぜんぜん当たりが変わってくる。
上り、下りのラインも同じ。下りのラインは目線が下に向くので体が被りやすい。上りのラインは目線が上に向くので体が起きやすい。なので、ショットのときのように、目線が地面と平行になるように注意している。目線が平行になれば、自然とそれに合ったアドレスになるから。
パターはどうしても視野が狭くなりがちだけど、ここはひとつ、視野を広げ、ショットの延長だと思い、アドレスをアレンジしてみて。そうすれば苦手なラインを克服できるよ!
全員がチャンピオン! 二宮家
週刊ゴルフダイジェスト2020年6月2日号より