【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.153「“入る”球の位置はパターのネック形状によって変わる」
家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!
ILLUST/Masaaki Takauji
同伴競技者がパットをするとき、アドレスを見ただけでなんとなく「入りそう」って思うときがあるでしょ。逆に、失礼ながら、「入らなそう」って思うこともあるよね。で、その予感ってけっこう、当たると思わない?
ボクなんて99%は当たるよ。もしかして予知能力があるのかも……というのは冗談。実は、ある部分に注目すれば、誰でも99%的中させることができるのだ。それは球位置。もちろん、球を置く位置が重要であることは、みなさん百も承知だろう。では、具体的に、どこに置くのが正解だと思う?
この質問に対し、おそらく多くの人が「左目の下」と答えるのでは。残念ながら、それはボク的には不正解だ。それならセンター? いや、これも不正解。じゃ、まさかの右足寄り!? いやいや、これも不正解。
正解はひとつではなく「パターのネック形状によって異なる」。これがボクの意見だ。例えば、ピン型に代表されるクランクネックのパターだったら、球位置はセンターよりやや右足寄りがおすすめ。クランクネックのパターは芯がフェース上部に位置するため、最下点より少し手前でヒットさせたい。
反対に芯がフェース下部にあるベントネックやセンターシャフトは、ヘッドが最下点を過ぎ、上がっていくときにヒットさせたいので、セオリー通り左目の下がおすすめだ。
アドレスした瞬間、ボクが「入りそう」と思うのは、このロジックに当てはまっている人だ。逆に「入らなそう」と思うのは、チグハグになっている人。つまり、クランクネックのパターを使っているのに、左目の下にボールを置いている人。あるいはベントネックのパターを使っているのにボールをセンターに置いている人である。こういう人はいくらストロークがよくても、芯に当たっていないので球の転がりが悪い。
でも逆に、ストロークがイマイチでも芯に当たれば、球は順回転になりカップに向かっていく。なので、パットが入らない、という人は、ストロークを修正する前に、一度自分が使っているパターのネック形状と球位置を考察してみてほしい。
なんなら、打ち方ありきでもいいだろう。アッパーに打ちたい人はベントネック、ダウンブローに打ちたい人はクランクネックのパターが合っているので、今愛用のパターが違っていたら、思い切って交換してみてもいいだろう。
パターのなかには、「スパイダーX」のベントネックのように、どこに当たっても同じような転がりをするものもある(※慎堂調べ)が、それ以外はネック形状と球位置のマッチングにこだわるべし! そうすれば、誰が見てもアドレスの瞬間「入りそう」という雰囲気を醸し出せ、実際、入る確率が増えること間違いなし! わずか数センチの地味なこだわりだけど、マッチすれば効果抜群なので、ぜひ試してみてね。
全員がチャンピオン! 二宮家
週刊ゴルフダイジェスト2020年5月5日号より