ここはまさに桃源郷。桃とすももの花が広がる「境川CC」(山梨県)
名設計家R.T.ジョーンズJr.は日本を「ヤマランド」と呼び、日本のゴルフは山麓でプレーするものと言った。そんな日本の素晴らしいコースを再発見していく連載「ヤマランドニッポン」。今回は、山梨県の「境川CC」をご紹介!
PHOTO/Yasufumi Sakagami TEXT/Mika Kawano
四季の花々と山の絶景を堪能
山梨県笛吹市、甲府盆地を見下ろす丘陵地に境川カントリー倶楽部はある。
西に八ヶ岳、南アルプス、北東に秩父連峰を望むヤマランドは春になると桃と李(すもも)の花が眼下を彩るまさに桃源郷。今年は例年より2週間ほど開花が早く、すでに見頃を迎えている。想像をはるかに超える桃色の風景を愛でながらのプレーは爽快そのものだ。
北海道の恵庭カントリー倶楽部の設計で知られる富沢廣親が描いた、87年開場の18ホールを青木功が監修。丘陵地ながら高低差を感じさせない工夫が随所にちりばめられた比較的フラットなコースは、1ホールごとに趣が異なり変化に富んだレイアウト。上級者からビギナーまでレベルに合わせた楽しみを提供してくれる。
スタートホール(1番)は甲府盆地に向かって打つ393ヤードのパー4。左右にOBがあり、グリーン周りもしっかりとバンカーでガードされているため、朝イチのティーショットを豪快に放ちたいところだが、ここは慎重にいきたい。全体的にやさしそうでいて要所に罠が張り巡らされているので、思ったよりスコアはまとめにくい。
フルーツ王国ならではの景色を堪能しながら気持ちのよい春の風に吹かれてみてはいかがだろう?
境川CC
18H・6702Y・P72
週刊ゴルフダイジェスト2021年4月20日号より