【スウィング研究】岩井明愛の“直ドラ”「フラットなスウィングプレーンは直ドラに合う」
今回は、今季のツアーで直ドラショットを披露した、ジャスティン・ローズ、岩井千怜、岩井明愛の3選手の技術を合田洋プロが解説。
PHOTO/Tadashi Anezaki
解説/合田洋 1994年、国内メジャーの日本プロゴルフ選手権に優勝。ツアーを退いてからはレッスンプロの資格を取得、東京の八丁堀と茅場町で自ら主宰する「Gスタジオ」でレッスン活動を行いながらスウィングの研究を行っている
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右ひじが体から離れずに
回っていく
ジュニア時代からよく直ドラをしてきたという明愛。写真は千怜が優勝し、自身も2位タイに入った三菱電機レディス最終日18番のもの。2打差を追うなか、2打目で会心の直ドラを見せて見事に2オン。会場に駆け付けたギャラリーの大歓声に応えるように両手を上げた後右手を耳に当て、さらに大きな喝采をリクエストした。イーグルパットは外したものの、最終ホールをバーディで締めくくった。
「このショットのスウィングはしっかりしていて、ナイスショットだったことが分かります。
千怜選手とは違い、バックスウィングはフェースを開きながらクラブを上げて、右ひじが低いフラットな位置にトップを納めます。正面から見て背中が見えるほど捻転していますが、これも右ひじのポジションが良いゆえ。そこから右ひじが体を離れずに回っていきます。ダウンスウィングで足の動きが先行しながらも、腕が残ってタメが作れていて、フォローでは完全に体重が左に乗り切っている。このスウィングならナイスショット間違いなしです。
彼女のスウィングは直ドラ向きですが、それはトップがフラットであることと、元々左へのミスが出やすいことが関係します。テークバックでクラブがインに入りやすく、さらにフォローでは左肩を我慢できずに後ろに引いています。この動きは左へのミスを誘発しやすくなりますが、逆に言えば直ドラでもスライスになることがない。本人もスライスになる可能性が低いことを自覚しているんだと思いますが、アドレスも堂々として、自信たっぷりに感じます」
直ドラは難しいイメージがあるが、スウィングを作るうえでもいい練習になるという。
「右ひじを低く保つことはパワーを出すスウィングを学ぶうえで欠かせない要素。それを身に付けるのに直ドラはいい教材で、明愛選手の右ひじの使い方がお手本。スウィング自体が現代風飛ばしスウィングに近づくので、チャレンジしてください」
岩井明愛の直ドラスウィング
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週刊ゴルフダイジェスト2024年12月17日号より