【ゴルフジム】「左右へのミスを恐れて振れなくなってしまった。気持ちよく振り抜くにはどうすれば?」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「曲がりを恐れて強く振れなくなってしまった」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Norio Tsuburaoka TEXT/Daisei Sugawara THANKS/オールデイゴルフ馬橋
教える人/内海大祐
うつみだいすけ。76年生まれ、茨城県出身。その人の体格や筋力などに応じた、理にかなったスウィング構築に定評がある。自身が運営する「オールデイゴルフ馬橋」でレッスン中
<今週のお悩み>
「体を使って打つというのが
どういうことがわかりません」
●伊藤哲平さん(38歳/身長176cm/ゴルフ歴3年/ベストスコア97/平均スコア103)
オーソドックスなスウィング。ただし、インパクトゾーンの力感はあまり出ていない。ボールに当てることを優先して、スピードはある程度、犠牲にしているような印象を受ける。スピードを出して振っても曲げないコツをつかめば、もっと飛ばせる
伊藤 飛距離が少しずつ落ちてきてしまって……。
内海 何となく気持ちよく振れていないような感じがしますね。
伊藤 元々は「チーピン」が多かったんですが、それを直そうとしているうちに右にもミスが出るようになって、どんどん振れなくなってきたんだと思います。
内海 インパクトゾーンで腕とか手首を固めて、確実に当てようとしすぎているので、もう少しクラブの遠心力に任せて大きく振るようにしてみてください。最初はヘッドを少し持ち上げた状態で連続素振りをすると、遠心力を感じやすくなると思います。
伊藤 確かに、普段はこんなに(遠心力で)腕が伸ばされる感じでは振っていないですね。
内海 遠心力で腕が引っ張られてピンと張るほど、フェースは余計な開閉をしなくなるので、スピードが出ているのにスクエアに当たりやすくなるんです。逆に、ちゃんと当てようとして腕が縮こまってしまうと、フェースは簡単に開いたり閉じたりするので、むしろ出球が不安定になるんですよ。
当てようとして腕を固めすぎています
伊藤 そうなんですか。
内海 両ひじを軽く伸ばしたまま、最初はインパクトゾーンだけの小さい素振りから、段々大きくしていってフルスウィングの大きさにしてみてください。それで、最後に1回、可能な限りのフルスピードでビュンと振って、その後ですぐボールを打ってみましょう。
伊藤 今までより振れているのがわかります!
これで解決!
「ヘッドの遠心力を感じて
大きな円弧で振ろう」
インパクトはクラブが引っ張られた状態が理想
両腕が伸びるほどクラブが引っ張られていると、フェースは一定の方向にしか向かない(グリップした向きに戻る)。つまり、クラブがフルリリースされ、遠心力で腕が伸びた状態で当たると曲がりにくいということ
Point 1
切り返しでは上下の時間差を作る
連続素振りは、切り返しで上半身と下半身が別々の方向に動く感覚をつかむのにも有効。下半身がダウンスウィングをリードすることで、上半身は遠心力を最大に使えるようになる
Drill 1
ヘッドを浮かせて連続で素振りをする
ヘッドを地面から少し浮かせ、小さい振り幅から徐々に大きくしながら連続で素振りをする。クラブ(ヘッド)の遠心力を利用して大きく振る感覚が身につく
週刊ゴルフダイジェスト2024年12月3日号より