【本当にあったルールの話】Vol.14「ペナルティーエリアから打った球が、同じペナルティーエリアに止まった」こんなときどうする?
JLPGAの競技委員を務める中﨑典子さんと阿蘇紀子さんが、競技中に実際にあったルールの事例をご紹介!
ILLUST/Masaya Yasugahira
中﨑典子
なかざきのりこ。ツアープロからJLPGA競技委員に転向し活躍中
阿蘇紀子
あそのりこ。JLPGAの競技委員で米メジャーなどの経験もある
2022年KKT杯バンテリンレディスの最終日。10番ホールは、左ドッグレッグの打ち下ろしのパー4。飛ばし屋であるプレーヤーの放ったティーショットはグリーン右手前のレッドペナルティーエリア(RPA)内の長い芝地に止まりました。そこから池越えの2打目をプレーしたところ、球はそのRPAの池に入ってしまい、あるがままに球を打つことができない状況でした
Q. レッドペナルティーエリア(RPA)から打った球が同じRPAに止まった。こんなときどうする?
A. 1罰打で4つの救済の選択肢がある
RPAからプレーした球が再び同じRPAに止まった場合、その球を罰なしであるがままにプレーするか、1罰打で4つの救済の選択肢があります(規則17.2a)。プレーヤーはその選択肢の1つである、1罰打でティーショットがRPAの縁を最後に横切った地点を基点とする『ラテラル救済』を選び、救済エリアに球をドロップして4打目をグリーンオンさせました。
他の選択肢として、1罰打で直前のストロークを行ったRPA内に球をドロップしてプレーする『ストロークと距離の救済』や『後方線上の救済』。またはRPAの外で最後にストロークを行った場所、つまりはティーイングエリアから4打目をプレーする救済があります。
※この記事は、2023年1月1日から施行されたゴルフ規則に基づいた内容です
月刊ゴルフダイジェスト2024年12月号より
最新のルールをわかりやすく解説!
『ゴルフルール早わかり集2023-2024』