【ゴルフジム】「飛距離が220ヤードぐらい。もう少し飛ばせるようなりたいのですが…」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「飛距離を伸ばしたい」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/東京ゴルフスタジオ
教える人/吉本舞
よしもとまい。佐賀県出身。USLPGA「ティーチング&クラブプロフェッショナル」資格保持。YouTubeに「maimai GOLF」チャンネルを開設するなど、SNSで動画を多数公開。レッスンの基本は「楽しみながら上達」。「東京ゴルフスタジオ」インストラクター
<今週のお悩み>
「220ヤードくらいの飛距離を
もう少し伸ばしたいです」
●野村和弘さん(48歳/身長176cm/ゴルフ歴7カ月/ベストスコア106/平均スコア118)アドレスで右ひじがやや突っ張り、肩のラインがかぶっている。クラブ軌道は肩のラインと一致しやすいため、このままだとカット軌道になるのを避けられない。肩、腰、足元のラインをできるだけスクエアに構えることが必要
野村 もう少し飛距離を出したいのと、方向も安定させたいです。
吉本 肩のラインと足元のラインが合ってないですね。肩がオープンで、足元がクローズになっています。
野村 あ、本当だ。
吉本 アドレスのときに、右腕が高いと肩が開きやすくなります。ひじのところに棒をあてがっているのをイメージして、その棒がターゲットラインと平行になるように両腕をセットしてみてください。
野村 今まで出ていた右肩が引っ込みますね。
吉本 それで肩のラインもスクエアになりますよね? それと、自然に右肩のほうが低くなって、背骨の軸が右に傾く感じになると思います。
腕の高さが左右逆になっています
後方から見たときに、右腕が高い(左腕よりボールに近い)と、連動して肩のラインがターゲットより左を向きやすくなる(写真)。それだけで軌道がアウト‐インになりやすいが、足のラインがクローズのため、足元を基準にするとかなりアウト‐インが強くなっている
野村 確かにそうですね。今までは背骨が真っすぐでした。
吉本 軸の傾きができたことで、最下点の位置が本来の位置に戻る(ボールの手前になる)ので、そのまま普通に振るとアッパー軌道のインパクトになります。ボールが上がりやすくなるので、飛距離も出やすいです。最下点を意識するために、ヘッドをボールから少し離してセットして、そこからスタートして打つ練習もおすすめです。
野村 肩の向きが変わったので、クラブがインから下りやすくなって、ボールがつかまる感じがします。
吉本 カット軌道で上から叩き潰すような感覚のインパクトが、レベル軌道で弾く感覚のインパクトに変わったと思います。
これで解決!
「アドレス時の体の向きを整え
自然なアッパー軌道を手に入れよう」
両腕の高さを揃えて構える
後方から見たときに、両腕がぴったり重なるか、右腕のほうが低い(体に近い)ように見えるのが正しい。腕を正しくセットすると、右肩が左肩より低くなり背骨の軸が自然に右に傾く
Point
ボールの手前に最下点をイメージ
正しくセットアップすると、ドライバーにおける最下点はボールより少し手前になる(写真)。この形を維持して振ると高い球が打ちやすく、キャリーを稼ぎやすくなる
Drill 1
右足つま先を内側に向けて打つ
右足つま先を開くと腰が回りやすくなるが、体が右にずれやすくもなる。つま先をあえて内側に向けて、下半身の動きを制限することで、軸(最下点)を保って振りやすくなる
Drill 2
ヘッドをボールから離してセット
ボールからヘッドを少し離してセットし、そこにヘッドが戻ってくるのをイメージしながら振ると、最下点後にインパクトを迎える感覚がわかる
週刊ゴルフダイジェスト2024年8月13日号より