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【名手の名言】ジーン・サラゼン「ゴルフで油断が生まれる最も危険な瞬間は、万事が順調にいっているときこそだ」

レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回は、世界で初めてグランドスラムを達成した名手ジーン・サラゼンの言葉を2つご紹介!


ゴルフで油断が生まれる
最も危険な瞬間は
万事が順調にいっているときこそだ

ジーン・サラゼン


この名言の「ゴルフで」を抜くと、人生の処世訓でも通用する言葉であろう。日本のことわざにもある、好事魔多し、と。

アベレージゴルファーにも稀にだが、ゴルフの神が舞い降りる刻があって、それが何ホールか続くとなんでおれはこんなに上手いんだろうと思うことがある。

しかしそう思った瞬間には、油断という崩落の芽がすでに芽生えていると思ったほうがいい。だが、凡人にはそれが分からない。

そういえば、ゴルフではないが、日本のバブル景気もそうであった。バブル紳士が世界の金持ちランクの上位に名をつらねたが、その後の崩壊は誰もが知るところである。

あの絶頂の頃、油断ということに気づいていれば……。 話が大分それてしまったが、パーを、あるいはバーディをとった次のホールで大叩きをする人は、この教訓を肝に命ずべし!


もしスニードが今後裸足でプレーするなら
私はキルトをはいてプレーする

ジーン・サラゼン


1942年、マスターズ。サム・スニードはマネジャーの知恵者、フレッド・コーコランから助言を得て、裸足で出場し、いきなり1、2番でバーディをとった。

木こりをやったりして“自然児”といわれたスニードの資質を見抜き、コーコランの入れ知恵が功を奏したかに見えた。

ここで同伴のサラゼンが「ここをどこだと思っているんだ。みっともない格好はするな!」と怒りの抗議。

スニードはしぶしぶ靴をはいてラウンドしたら、その日は78と大叩き。コーコランの入れ知恵も水泡に帰した。

表題の言葉はラウンド後、サラゼンが語ったそれだ。それにしてもサラゼンの“キルト”(スカート)姿も見たかった気はするが……。

これを読んだサンフランシスコ市長のアンジェロ・ロッシのジョークが奮っている。

「もし裸足で100を切ることができれば、わしは明日からでも靴を脱ぐよ!」

■ジーン・サラゼン(1902~1999年)

ニューヨーク州ハリソン市にイタリア系移民の長男として生まれる。貧しい家計を助けるため10歳でキャディになる。17歳で学校は中退。大工の見習いになるが、大病。その後パブリックゴルフ場に務めプロゴルファーへの道が開けた。20歳のとき、「マッチの鬼」といわれたウォルター・ヘーゲンを破り全米プロに勝ち、メジャー初勝利をもぎとる。28年には全英オープン、30年全米オープン、33年にはあの有名な15番のダブルイーグルでマスターズを制覇し、世界で最初のグランドスラマーに。日本ではかつて行われていたトーナメント「ジュンクラシック」のホストとしても親しまれた。

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