【マイギアを語ろう】「ドローとフェード、どちらも打てるオーソドックスな顔が好み」契約フリー・鍋谷太一の14本
自身の道具へのこだわりを、プロ自らが語る連載「マイクラブ マイギアを語ろう」。今回は、昨年の「カシオワールドオープン」で初優勝を飾った鍋谷太一。「クラブをあまり替えたくないから契約フリーです」と語る鍋谷がクラブ選びで大事にしていることとは?
TEXT/Hikaru Togawa PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/千葉CC梅郷C
フェードもドローも打てる
スクエア顔がタイプ
見た目は、クセのないオーソドックスに感じるものが好みという鍋谷太一。
「フェードもドローも打ちたい。だからクラブはどちらでも打てる見た目がいい。打ちたい球筋のスウィングで、想像どおりの球が出てくれるかが選ぶポイントです」
キャロウェイ『ローグSTトリプルダイヤモンド』は、その“当て感”がとてもいいので替えられない、という。
「こうやって打つとこの球が出る、というのがよくわかる。同じモデルでも個体差があるから、このヘッドを割らずにできるだけ長く使いたい。なので、ドライバーは全然練習しないんです(笑)」
ドライバー
キャロウェイ「ローグST ◆◆◆」
綺麗な曲線で良い顔!
「打感が絶妙で、ソフトな感じ。フェースにくっつく感じがあるので横距離(曲がり幅)、縦距離(キャリー)が操作しやすくなります」
ウェッジ
タイトリスト「ボーケイ SM10」
58度だけ軟らかいシャフトに
「シャフトは58度だけ『S200』に。『X100』より軽くて軟らかいので、フェースの乗り感、スピンのかかり具合がすごくいいんです」。58度はバウンス角4度のTグラインドを選択
パター
オデッセイ「2ボールTEN」
大きいヘッドはショートパットに強い
「ABEMAツアーに出ていた3年前から使用。ブレード型は苦手で、大きいほうが安心感があるし、ショートパットの入る確率が全然違う」
ウッドは軽め
アイアンは重め
自分のスウィングの中で、ミスになりにくいバランスがある、と鍋谷は言う。
「ウッドは重すぎるとスピンが少なくなって飛びすぎたり滑ったりする。だからバランスは軽めにしたい。逆に、アイアンは腕の力を使いたくないから、ヘッドが下りてきてポーンと当たってくれる感じがいい。それにはヘッドの重みを感じられる、重めのバランスがいいんです」
ドライバーと58度ウェッジだけはD1、FWはD2前後、アイアンと52度ウェッジはD3.5に合わせている。ちなみに、アイアンの鉛貼りなどの調整はメーカーの担当者に任せているという。
「この『CB301』は、抜けと打感がいい。特に抜け。スパッと振り抜ける感じが好き。リーディングエッジが若干削られていて、元々そういうソールなんですけど、それが僕にはすごく合っていました。打感もソフトで操作がしやすい。顔ももちろん好き。小ぶりすぎないちょうどいいサイズ感で、構えやすいです」
アイアン
ヨネックス「EZONE CB 301 フォージド」
フェース裏側にスリットを設け、グラファイト制振材を複合することで打球感が向上。深・低重心化で見た目以上の寛容性も実現
リーディングエッジの面取りがいい抜け感を生む!
ヘッドのフォルムに応じたバウンス形状とともに、リーディングエッジの面取りで抜けの良さを演出している
小ぶりすぎない適度なサイズ感
「どの番手もバランスのいい、クセのないオーソドックスな顔。小ぶりすぎず、標準的なサイズ感でしっくり構えやすいです」(鍋谷)
UTを外し4番アイアンをもう1本
セットの4番アイアンとは別に、「EZONE CB702フォージド」の4番アイアンを入れている。「優勝したときはUTにすごく助けられた。でも、ロングアイアンが打てないとミドルもダメになる。だから、3Iの代わりに入れました」
鍋谷太一の14本セッティング
月刊ゴルフダイジェスト2024年5月号より
こちらもチェック!
- 今週、いよいよ国内男子ツアーが開幕する。若手の台頭もあり見ごたえのある試合も、魅力ある選手も増えている男子ツアー。今回は若手の注目株4人を直撃! 3人目は、ナニワの苦労人・鍋谷太一。 PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroaki Arihara、Hiroyuki Okazawa、Blue Sky Photos 鍋谷太一 なべたに・たいち。1996年大阪府出身。8……