【90の壁を超える】全英女子優勝 渋野日向子の先生、青木翔プロがアベレージゴルファーに直レッスン(前編)
アベレージゴルファーに立ちふさがる90の壁。そういったゴルファーに向けて、メジャーチャンピオン渋野日向子を教える青木翔コーチが徹底レッスン。「たとえばティショットでOBを避けるなら3Wに替えるのではなく、自信のある番手まで徹底して下げた方がいい!」と言う。週刊ゴルフダイジェスト8月13日号特集を再編集してお届け(前編)。
90を切るために~番手を下げることに抵抗感を持たない
青木 プロも競技アマも90切りを目指すアベレージゴルファーも、OBは絶対に避けなければスコアにはなりません。では、なぜプロがOBを打たないのでしょう。
青木 プロは当然、技術力はありますが、大前提として手にしたクラブが少しでも“曲がるかも”という不安要素があったら安心する番手まで下げる気持ちの切り替えができるからです。渋野はいつもドライバーを握って、イケイケドンドンで攻めているイメージがあるかと思います。
青木 しかし、それは自信があるからドライバーを選択しているだけで、不安を感じたら彼女だって、すぐに番手を下げます。この気持ちの切り替えが早いことが強い選手の共通項。皆さんもぜひ見習ってください。
1ラウンドを「3ホールの6セット」で考える
90の壁を突破するには、「18ホール緊張の糸を切らさないことが重要だ」という青木プロ。しかし、アマチュアはプロと違い、1ホールごとで一喜一憂する傾向にある。それを防ぐ方法として提案するのが「3ホール区切り」だ。
青木 プロは18ホール、もっといえば4日間72ホールを見据えて気持ちを整えながら目の前のボールを打つことに集中しています。90切りを目指すアマチュアの方々にプロと同じことを求めるのは困難なこと。
青木 そこで僕は18ホールを3ホールで区切り、6セットあると考えてラウンドすることをオススメします。90を切るにはオールボギーで1つだけパーが取れれば89です。3ホール区切りでラウンドするとき、1セットを最低3オーバーで回ることに集中します。
「3ホールで3オーバー」が自分のパープレーと考え、それを目標に3ホールプレー
3ホールごとで一区切りにする
3ホールで最低でもオールボギーの3オーバーを目指す。3ホールで区切ることによって、気持ちの切り替えがしやすく、ミスしても次の3ホールで挽回しよう! と前向きな気持ちになれる効果がある
ダボはボギーとして考える
90切りを目指す人にとってボギーはパーで、ダボはボギー。しかしダボが出ることもあるので、焦らずパーが取れるホールまで我慢してボギーでしのぐようにする
パーは“バーディ”で計算する
パー72のコースのならオールボギーでスコアは90。90をパープレーと考えて、もしパーが取れたら、それは「バーディ」に値するので「-1」となる
青木 もし4オーバーのセットがあったら、どこかで2オーバーになるようがんばる。どれだけボギーで粘って、チャンスでパーが取れるか……という考え方です。ホールを区切ると1打に対する集中力が増すので、簡単にはダボを打たなくなりますよ。
ピンに寄せる、ではなくグリーンに乗せる。腹をくくる気持ちが大事
90切りを目指す人のコース戦略で失敗につながる代表例が「100ヤード以内の狙い方」だと青木プロ。欲に左右されず、割り切って考えることで、ボギー以内を固守できるという。
青木 90を切りたければ、この場合(下写真)の狙いは真ん中から奥にかけてのCゾーンが正解です。グリーン手前のAゾーンは、グリーンに乗らず池ポチャの可能性もあり、その場合、ダボ以上になる可能性が高まります。
90を切りたいあなた、狙うべきゾーンはどこだと思う?
青木 Bゾーンは狙えたらいいですけど、仮にピンが今よりも少しだけ左に切ってあった場合、ピンを狙ってグリーンを外したら、これもまたダボになりかねません。とにかく、どんなピン位置でも、腹をくくってグリーンセンターに“乗せる”ことを一番に考えましょう。
100ヤード以内の加減ショットの心構え
【ポイント①】クラブを短く握る
青木 短く握ると自然と振り幅がコンパクトになり、ボールが飛びすぎない状態が作れます。インパクトでゆるんだり、強く入ったりするミスを防ぐ効果があります。
【ポイント②】スタンス幅は肩幅以内
青木 100ヤード以内は振り幅を調整するのが難しいですが、振り上げられない体勢を作れば、インパクトで合わせてゆるむミスがなくなります。100ヤード以内はスタンス幅を肩幅以内におさめるようにしましょう。
週刊GD2019年8月13日号より
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