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【ゴルフジム】「自分ではしっかり振っているつもりなのに『振れてない』と言われる。深いトップを作るには?」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「もっとしっかり体を回したい」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ダイナミックゴルフ千葉

教える人/齊藤かおり

さいとうかおり。岩手県出身。29歳でゴルフを始め、米LPGAティーチング資格を取得。20年、同A級取得。ドラコン競技で342ヤードの日本記録を達成し、世界大会にも出場。ドラコン日本大会10勝。㈱岐本金属所属

<今週のお悩み>
「けっこう振っているつもりなのに『振れてない』と言われます」

●井形 真寿夫さん(72歳/ゴルフ歴48年/ベストスコア77/平均スコア100/身長164cm)
切り返しでの左への踏み込みや、頭を残したインパクトなど、質の高いスウィングの要素が多い。唯一、トップが浅いのが難点で、これによりインパクトまでの助走距離が短くなり、十分なスピードを確保しにくくなっている

井形 周りから「もっと振れるはず」って言われちゃうんですよね。

齊藤 テークバックが浅い分、振れてないように見えてしまうんだと思います。ただ、無理にトップを大きくしようとして、手とか体のポジションを悪くしていないのはいいことですね。年齢を重ねて、可動域の問題が出てくると、どうしても無理な動きでそれを補おうとしてしまいがちなんですが、そうすると可動域とは別の問題が出てきてしまうので、かえって飛ばなくなることもあるんです。

井形 なるほど。

スピードを出すための助走が足りてないです

浅いトップから切り返すのはタイミングが難しく、大抵は軌道がアウト‐インになってしまう。井形さんの場合は、うまくインから下ろせているものの、インパクトまでの距離が短いために、スクエアにフェースを戻しきれないことが多い

齊藤 可動域については、日ごろから少し体操をすることで改善できます。それと並行して、スウィングの面でできることというのが、アドレスを工夫してできるだけ体を回りやすくしてやることなんです。たとえば、テークバックが回りにくいなら、右足のつま先を開くと回りやすさがアップします。井形さんの場合は、右足自体を少し引いて、ドローのインパクトをイメージして打つといいと思います。

井形 いつもは左肩を回すのが苦しいんですが、これだと楽に回るようになりますね。それに、トップでボールが見やすくなりました。

齊藤 ある程度深く捻転できると、自然につかまる振り方になりやすいんですが、捻転が足りない状態で「つかまえなきゃ」と思って振ると、上体が力んで、スライスする振り方になっちゃうんですね。切り返しはとくに腕の脱力を意識してみてください。

これで解決!
「回りやすいアドレスを作って
小さくても鋭く振ろう」

ドローのインパクトをイメージして振る

浅いトップでも、つかまる動きで強く当てることで飛距離を稼ぐ(維持する)ことはできる。たとえば、アドレスで右足を引き、テークバック側が回りやすいように「準備」しておくことで、ドローの軌道で振りやすくなる

Point
右足を少し引いて構える

普段通りにスクエアなアドレスをした後、右足だけを半足~1足分引いてクローズドスタンスにする。ボールが遠く感じる場合は、ボール位置を少し内側(右)に入れる

Exercize 1
クラブを肩にかついで体を左右に回す

短期間で可動域を拡大(回復)するのは難しいが、簡単な体操を継続的に行うことで、確実な効果が期待できる。クラブをかついで体を回す体操を毎日20回、3セット以上行うといい

Exercize 2
体の回転で脱力した腕を振る

腕の力を抜くことも、速く振るのに必要な要素。腕を左右に振りながら、体も回転させると、捻転増加+腕振り感覚強化の効果がある。脱力できていると、腕が体に巻き付くように振れる

週刊ゴルフダイジェスト2024年4月9日号より

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