【名物ホールでいつかバーディ】Vol.33 海からの風とプレッシャーは想像以上! 宮古島「エメラルドコーストゴルフリンクス」16番パー4
かつてチョイス誌の編集長も務めたゴルフコースのスペシャリストが日本全国の名物ホールをレポート。今回紹介するのは、宮古島にあるエメラルドコーストゴルフリンクスの16番ホール。
【名物ホールFile 33】
エメラルドコーストゴルフリンクス
16番ホール 402Y Par4
日本とは思えない景色を
楽しみながらも、相当な勇気が必要
羽田から宮古島までは飛行機で3時間ほど。降り注ぐ陽光に包まれて目指すのは海越えホールが名物のエメラルドコーストGL。コースはほぼ平坦でプレーしやすく、しかも乗用カートのセルフプレーなのが嬉しい。
海越えの16番ホールは、風が強い。プレーした日はさほど海風を意識しないで回ってこられたのだが、16番に来るとそうはいかない。ティーイングエリアから約110ヤードの海越えの豪快なパー4で、距離はレギュラーからでも394ヤードとかなりタフ。ただ、池越えホールには苦手意識があるが、海越えホールとはなぜか相性がいい。ハワイ島マウナケアの有名な海越え3番はややオーバー気味、マウナラニ・サウスの海越え15番はバーディチャンスだったし……イメージはいい。
構えるとやっぱり風が気になる。海のある左からの風だから太平洋に打ち込むということはないが、想定以上に右に飛んでいくとやや右ドッグレッグのため、2打目でグリーンを狙えない。もしアゲンストの風でミスをしたら3オンも怪しくなってくる。このように自然現象に翻弄されるホールは、自分の技量を計算しながらのプレーを強いられ、上手くいったときは本当に心地よい。
結果、海は越えたけれど……というショットで、グリーンは遙か遠く、かなりの距離が残ってしまった。だが、海を越えられた満足感は大きく、あと2ホールを残していたが、心はもうホールアウト状態だった。
最南端の灯台は一見の価値あり
日本百景の東平安名岬の平安名埼灯台(へんなさき)は最南端にある灯台で97段のらせん階段を上ると東シナ海、太平洋をパノラマで一望できる
エメラルドコーストゴルフリンクス
沖縄県宮古島市下地字与那覇1591-1
18H・6912Y・P72
コース設計/宮澤長平
文/吉川丈雄
特別編集委員。1970年代からアジア、欧州、北米などのコースを取材。チョイス誌編集長も務めたコースのスペシャリスト。現在、チョイス誌ベスト100選考委員、日本ゴルフコース設計者協会名誉協力会員としても活動
月刊ゴルフダイジェスト2024年1月号より