【名手の名言】ヘンリー・ロングハースト「ゴルフの唯一の欠点は、面白すぎることである」
レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回はゴルフ評論家・解説者として人気を博したヘンリー・ロングハーストの言葉を2つご紹介!
ゴルフの唯一の欠点は
面白すぎることである
ヘンリー・ロングハースト
一度ゴルフの魅力に憑りつかれてしまうと、抜け出すのはなかなか難しい。ラウンドの計画を立て、ウェアを選んだりクラブを磨いたり小物をそろえたり準備をし、当日は早朝に出かけほぼ1日かけてラウンドを楽しみ、帰宅してからもクラブを磨きながらその日のプレーを思い返し余韻に浸る……。
イギリスで、バーナード・ダーウィン(『進化論』のダーウィンの孫)とともに最高のゴルフ評論家として知られるヘンリー・ロングハーストは、ゴルフについてさまざまな金言を残しているが、なかでもゴルフのことをズバリ言い当てているのが冒頭の言葉である。
ゴルフがあまりに面白いために、「ゴルフウィドウ」(golf widow=夫がゴルフに熱中するあまりほったらかしにされている妻)という言葉まで生まれ、スコットランドでは、軍人たちがゴルフにかまけて武芸を怠ったために、時の政権がゴルフ禁止令を発令したこともあるほど。
今も昔もゴルフの持つ魔力は変わらないようだ。
コースの味わい方も知らない者が、
パーだ、ボギーだとおこがましい限りだ。
ワインの味が分からない奴ほど泥酔して
大言壮語するのに似ている
ヘンリー・ロングハースト
コースを見ずに、スコアカードの数字ばかり気にしていたり、ニギリに夢中になっていたり……。
これは、ワインの風味などおかまいなしに、ただがぶがぶ飲んで酔っ払う輩と似ている。
ケンブリッジ大学でゴルフ部主将をつとめ、アマチュアイズムを尊び、ゴルフ評論家になったロングハーストにとって、ゴルフの品位を貶める輩は我慢ならなかったようだ。
真のアマチュアゴルファーとは、コースそのものに挑戦し、時に対話し、そのプロセスを愉しむ者であり、スコアはあくまで結果として付随するものにすぎない。
1ホール1ホール、1打1打、ワインをいつくしむようにコースとの対話を楽しむことが、ゴルファーに求められる資質というわけだ。
■ヘンリー・ロングハースト(1909~1978年)
イギリスで1、2位を争うゴルフ評論家。ゴルフの腕前も相当なもので、1936年のドイツ・オープンではベストアマに輝いたこともある。ラジオ解説、新聞評論で人気を博した。ユーモアとエスプリに溢れた口調の解説は、彼がひとたび語っただけで名勝負になると言われたほど。
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