【ゴルフジム】「50~80ヤードくらいのアプローチでヘッドが地面に刺さってしまいます」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「アプローチでヘッドが地面に刺さってしまう」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ダイナミックゴルフ千葉
教える人/齊藤かおり
さいとうかおり。岩手県出身。29歳でゴルフを始め、米LPGAティーチング資格を取得。20年、同A級取得。ドラコン競技で342Yの日本記録を達成し、世界大会にも出場。ドラコン日本大会10勝。(株)岐本金属所属
<今週のお悩み>
「アプローチでヘッドが抜けず地面に刺さることがあります」
●森野 勝男さん(84歳/ゴルフ歴60年/ベストスコア71/平均スコア84/身長161cm)
アドレスで手の位置が右すぎるため、ボール位置がかなり右足寄りなのにもかかわらず、あまりハンドファーストが強くない(1コマ目)。これだと、インパクト直前でヘッドが早く落ちやすく、“刃”が刺さったり、ダフったりしやすい
森野 大体、50~80ヤードくらいを打つときに、どうしてもヘッドが地面に刺さってしまいがちです。
齊藤 森野さんの場合、アドレスの手の位置が少し右すぎるのがよくないです。手が右にあると、インパクトでヘッドが先に出て「すくう」形になりますから、ソールが使いづらくなります。フルショットでもアプローチでも、左手は必ず左ももの前にセットするようにしてみてください。
腕とクラブを連動させる準備ができていません
森野 シャフトを斜めに傾ける(ハンドファーストを強める)感じになります。
齊藤 インパクトでも、そのシャフトの傾きが変わらないように当てられると、ヘッドが刺さりにくくなります。感覚をつかむために、最初は両足をぴったり閉じた状態で、小さいスウィングからやってみるといいと思います。
森野 確かに、今までより確実に抜けがよくなった感じがします。
齊藤 両足を閉じたアドレスだと、ほとんど自動的に左手が左ももの前に来るので、その手の位置を変えないように注意しながら両足を開くと、80ヤードくらい打てる構えになります。
森野 なるほど。
齊藤 ヘッドが刺さる場合は、リズムがよくないことが原因の場合も多いので、ヘッドの重さを使って、振り子みたいに大きく振るように心がけてみてください。最初にフォロー側にヘッドを送って、戻す反動でテークバックするような練習をすると、だんだんリズムがよくなってくるはずです。
これで解決!
「手の位置を整えて
リズムよく振ろう」
手の位置は左ももの前に固定
スタンス幅、ボール位置に関係なく、手は一定の位置に固定するのが正しい。目安として、左手が左ももの前に来るように構える。ボール位置が右足寄りになるほど、ハンドファーストが強くなる
Drill 1
フォローの位置から反動をつけてテークバック
リズムを整えると、インパクトゾーンのクラブの挙動が安定する。最初にフォロー側にクラブを送って、そこから戻す勢いを使いテークバックする。スムーズにクラブが上がれば、切り返し以降もリズムよく動きやすい
Drill 2
両足を閉じてボールを打つ
スタンスを極端に狭くすると、手が勝手に左ももの前にセットされる。この状態でボールを打つと、インパクトで左手を使ってクラブを引っ張る感覚がつかめる
週刊ゴルフダイジェスト2023年9月26日号より