ハーマン、比嘉一貴、G・プレーヤー…小柄でも飛ぶ選手に共通する体の使い方とは?
全英オープンを2位に6打差をつけて優勝したブライアン・ハーマン。身長170cmと小柄ながら、平均293.9ヤードと決して飛ばないわけではない。日本の比嘉一貴やかつてのゲーリー・プレーヤーも、身長170cm以下ながら、力強く安定感のあるスウィングで功績を挙げている。3人のスウィングの共通点を堀口宣篤コーチが教えてくれた。
解説/堀口宣篤 PHOTO/Tadashi Anezaki
胸椎の柔らかさとクラブの使い方が絶妙
堀口コーチによると、この3人には身長をカバーできるだけの柔軟性とクラブの使い方の上手さがあるという。
「もちろん身長が大きいと、スウィングの弧が大きくなる分ヘッドスピードを速められるので飛ばしには有利です。けれど、この3人はそれを補うだけの体のしなやかさがある。胸椎の柔らかさを生かして上体を思い切りひねって飛ばしています」(堀口)
ほかにも、3人の小さな巨人には共通点があった。
「骨盤を支点に上体をひねる選手と、ひざを支点にする選手がいますが、この3人は後者。上体をより大きくひねることができ、大きなパワーを生み出すことができます」(堀口)
「二ーアクションで大きな捻転を作ってます」
青木瀬令奈も同じタイプ
ひざを支点にして大きく上体をひねってパワーを出す女子の好例は青木瀬令奈
【ここもPoint 1】
右股関節で体重を受け止める
ひざを支点に回転すると軸がブレやすいが、右の骨盤でしっかり体を支えることで安定して捻転を作れることができる
【ここもPoint 2】
右手を下から握るとトップが深くなりやすい
3人は右手を下から握っているのも共通点。「右の肩甲骨の可動域が広がるので、より深いトップができます」
月刊ゴルフダイジェスト2023年10月号