【名手の名言】タイガー・ウッズ「自分の最高のゲームを自らどう醸し出せるか」
レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回はゴルフ界の“史上最高の選手”といっても過言ではないタイガー・ウッズの言葉を2つご紹介!
出場回数は関係ない。
自分の最高のゲームを
自らどう醸し出せるかだ
タイガー・ウッズ
表題の言葉は1997年、タイガーがプロとしてマスターズに初出場する前に発せられた。この言葉には、続きがある。
「過去の知識や経験は手助けになるけど、自分のゲームまで呼び起こしてはくれない」
マスターズは他のメジャーと違って舞台となるコースは毎年変わらない。だからこそ経験がものをいうといわれている。
もちろん、これまで初出場で優勝した者もいるが、試合前にタイガーほど騒がれてはおらず、いわばフロック的に勝ったといえる。
しかし、この年のマスコミのタイガーを巡る騒ぎようは尋常ではなかった。そんな重圧のなか、タイガーは2位に12打差をつけるぶっちぎりの優勝で、メジャー初勝利を果たしてしまうのだ。
タイガー伝説の始まりを象徴する言葉であった。
マイケルに「4秒以内で打て」と
アドバイスを受けてから
パッティングがよくなったよ
タイガー・ウッズ
タイガーはデビューしたての頃から、スロープレーというほどではないが、プレーは早いほうではなかった。とくにパットでは、アドレスしてからヘッドが静止する時間が長くなることが多々あった。
あるとき、バスケットの神様と呼ばれ、国民的ヒーローのマイケル・ジョーダンとラウンドする機会があった。ジョーダンとは契約先が一緒で、何かと接触する機会が多かったのだ。
そのときジョーダンは、パットでは構えてから4秒以内に打つのがいいと助言。これはジョーダンの百発百中だったフリースローから得たハウツーだった。
4秒以上静止していると、邪念が入ってしまう。あれこれ迷う時間をつくらずに、迷う前に打てというアドバイスだった。 競技の種類は違えど、超一流同士、通じ合うものがあったようだ。
■タイガー・ウッズ(1975~)
米国カリフォルニア州生まれ。タイガーの名はベトナムで戦った父・アール氏の戦友のニックネームから命名された。3歳でハーフ48をマーク。全米ジュニア3年連続優勝、全米アマ3年連続優勝のアマチュア記録を樹立。96年8月からプロツアーに参戦し、この年、8試合で2勝。97年には早くもマスターズを制覇。99年全米プロ優勝後、出場6試合連続優勝。2年にわたりメジャー4連勝でグランドスラム達成など圧倒的強さで数々の記録を塗り替えている。