ニューシャフトがリリースされる時期。ツアーでひと際注目を集めていたのは黒いアイアンシャフト、フジクラの「トラヴィル」だ。渋野日向子はじめ使用プロが増えてきている、この新シャフトの特徴とは?

PHOTO／Shinji Osawa

しっかり止まる高さが出せる

フジクラから新しくリリースされた黒いアイアンシャフト『トラヴィル』。フジクラには『MCI』があるが、「性能は全く違う」と、ツアー担当の近藤さん。

「MCIに比べて手元がもっと軟らかいです。さらに、ダウンスウィングでは“粘り”を感じられるため、入射角が“勝手に”緩やかになってくれるんです。打ち出し角を確保するとともに、高さがしっかり出るので、落下角度がついてくれる。グリーンに止めたいというプロの思いからできたシャフトです」

従来のコンポジットはカーボンの外側にスチールを巻くのが普通だったが、今作はカーボンの外側にゴムを巻き、ソフトな打感を実現した。

切り返しで適度にしなる

一般のカーボンシャフトよりも手元側を少し軟らかくした。ゴムの効果で、軟らかくしても弱々しい印象はない

入射角が緩やかに

ゴムの特性で入射角を緩やかにしてくれる。結果、打ち出し角が確保され、高い弾道で攻めることができる

TRAVILの意味は…
ツアーで評価された証明（TOURRATED）、新たな能力（ABILITY）、勝利をつかむ（VICTORY）3つの意味が込められている

女子ツアーで使用者が増殖中!

渋野日向子

「スウィング+クラブ」で球を上げる
スウィング改造により高さが出せるようになってきたが、ギアでもう一段階高さを出そうと投入した

高橋彩華

打感のよさに一目ぼれでした
「春先から使っています。打った瞬間の軟らかな打感が気に入って、すぐ替えました」

大西 葵

楽に高さが出せるのがいい
「楽に高さが出てくれるので、力まず振ることができます。テストを繰り返して試合で使おうと思います」

月刊ゴルフダイジェスト2023年8月号より