【コースマネジメント】短いパー3の罠にハマるな① ワンオンを狙うならショートアイアンで低い球!
100㍎だから乗せてやろうと意気込んでウェッジを持ったものの、グリーンを外して寄らず入らずのボギーなんてことがよくある。せっかくのパーチャンスホールだから、取りこぼさないコースマネジメントを横田英治プロに教わろう。
短いホールの罠を見抜いてから打つ
横田 短いパー3のグリーン周りが難しいというのは、ゴルフ場設計のセオリーみたいなものです。距離が短いぶんを色んな罠を仕掛けることで難易度を上げているからです。
横田 バンカーがたくさんあったり、池がからんでいたり、グリーンのアンジュレーションを強くしたりして、『そう簡単にはパーを取らせないぞ』というのが設計者の意図。まずはこの設計者セオリーを知って、短いからと安易に打たずにしっかりとリスク回避をすることが鍵です。
せっかく短いのになかなかパーが取れないのは、その罠にまんまとハマっているからだのだ。
横田 それに加えて、ウェッジをティアップして打つのは実はちょっと難しいという面もあります。必ず守らないといけないポイントがあるんです。さらに、『短いから絶対に乗せるぞ』という気負いが力みを生んで、スウィングに悪影響を与えるパターンも多いです。短いパー3は意外と簡単じゃないんですよ。
【原因①】グリーン周りに罠が多い
距離が短くて難易度が下がるぶん、色んな罠を仕掛けることでカバーするのが、ゴルフ場設計のセオリー。これを知っておけばリスク回避できるようになる。
TPCソーグラス17番の浮島グリーンは短いパー3の典型
PGAで3月に行われるツアー選手権の会場。130㍎と短くプロはウェッジで打つ距離にも関わらず、4日間平均で40回の“池ポチャ”があるというから驚きだ。
【原因②】ティアップして打つウェッジの難しさ
7番アイアンくらいならティアップしたら簡単になるうえ結果も良くなりやすい。でもウェッジのティアップショットには守らなくてはいけないルールがある。
【原因③】「絶対乗せたい」と鼻息が荒くなる
「せっかく短いんだから絶対にパーを取る」と鼻息荒く意気込むと、過剰に力んでミスショットを誘発してしまう。実は簡単じゃないとわかった上で、謙虚な気持ちで打つこと。
上ではなく前に飛ぶ球を打ちたい
アイアンのミスショットといえば右手前か左奥が多いと言われているけど、短いパー3に限っては断然ショートするパターンが多いらしい。
横田 ボール位置が左足寄りでちょっと高めのティアップで、ヘッドをリリースしながら打ってしまうのでロフトが寝た状態でトウの上目に当たるんです。だからポーンと上がって一見ナイスショットに見えても、距離が届かない。手前が池ならアウトですね。
【原因①】ロフトが寝てあたる
フェースの真ん中下で打つにはどうすればいい?
横田 ウェッジは、アドレスよりも3〜4度くらいロフトを立てて打つべきなんです。低めのティでボールをセンターに置いてハンドファーストに打てれば、フェース下目の芯に当たります。打ち出しが低めになるけど、距離がしっかりと出てスピンで止まる理想的なショットになりますよ。要するに、いかに低い球を打てるかがポイントなんですよ。
【原因②】ボール位置を左に置きすぎる
ウェッジにはウェッジの打ち方がある
【ナイスショットの条件①】アドレスよりも3度以上ロフトを立てて当てる
52度のウェッジなら、48度くらいで当てるようにする。52度のままか、それより寝て当たる人が多い。
【ナイスショットの条件②】ハンドファーストは体のポジションで作る
ロフトを立てて当てるためには、ハンドファーストインパクトが条件。ボール位置が左だと手を左に出すしかなくなるから、真ん中に置いて体重を左に乗せて打つ.
【ナイスショットの条件③】ボール位置は真ん中
ボールは体の真ん中に置き、体重の乗せ方だけを変えるのが正解。
【ナイスショットの条件④】右わきは締めたまま打つ
トップで右わきが大きく開くと、ダウンスウィングで手が体から離れてしまう。右わきは軽く締めて打つ。
【ナイスショットの条件⑤】8割スウィングで加速させながら打つ
ドライバーみたいに大きく振りかぶって、インパクトでは減速して当たる人が多い。ウェッジはスーリークォーターで打つこと。
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短いパー3の罠にハマる②女子プロ編に続く
Ph/Tadashi Anezaki
月刊GD2019年11月号より
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