いまだロックダウンが続くイギリスだが、全英オープンは有観客での開催を模索
昨年、4大メジャーで唯一中止になった全英オープンが今年は2年ぶりに開催される。7月にイングランドのロイヤルセントジョージズで行われる第149回大会は観客を入れるか、入れないのかが決まっていない。
主催するR&Aの最高責任者マーティン・スランバース氏は「われわれは政府や保健当局と協力し我が国が誇るチャンピオンシップを開催するため最大限の努力をするつもり」とした上で「観客を入れて開催する可能性は高い。ジ・オープンにはギャラリーが必要だと強く感じている。ただ観客を入れる場合は細心の注意を払わなければならない。賢く対処したい」と話す。
スランバース氏によると4月に一定数のパトロンを迎えて開催されるマスターズが「1つの基準になる」といい「R&Aから何人かの同僚をオーガスタに連れていく」と視察&調査する予定だ。「マスターズがどのように行われるのか非常に興味深い。いろいろ学んできたい」
オーガスタサイドと緊密に連絡を取り合いながら、各方面からの情報を分析し「ニューノーマル」なメジャーの形態を模索するというのだ。
昨年は第二次世界大戦以来75年ぶりに最古のメジャーがキャンセルされるという異常事態。だがテニスのウインブルドン(全英オープン)同様、中止しても保険金が支払われたため、損害は被らなかった。
イギリスではまだロックダウンが続いている。それでもR&Aは徹底した感染防止策を講じ2年ぶりのジ・オープンを有観客で開催する道を模索している。
「開催にはいくつかのシナリオがある」とスランバース氏。しかし、どのシナリオにするのかは直前までわからない状態となりそうだ。
11年に同コースで開催された大会では当時引退を考えていたダレン・クラークが42歳にして初の栄冠に輝いた。果たして今年はどんなドラマが待っているのか?
週刊ゴルフダイジェスト2021年3月2日号より