【ギア選びのウソホント】Vol.135 同じ「S」シャフトでも60g台より50g台のほうが硬く感じる?
「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!
シャフトの話が続きますが、今週はフレックスと重量についてです。フレックスは「X」「S」「R」「L」といったアルファベット表記が一般的で、「X」が硬く、「S」「R」「L」の順に軟らかくなっていきます。週刊GDの読者ならご存じの方は多いと思いますが、この表記はR&AやUSGAといった団体が統一基準を作っているわけではなく、「振動数」というシャフトの硬さを示す数値を各メーカーが独自設定で「X」や「S」などに振り分けています。よって、たとえば純正シャフトの「S」よりも、リシャフトモデルの「R」のほうが硬く感じるといったことも起こり得るのです。
さて、同一シャフト、同一フレックスでも重量が異なると振り感が変わってきます。それはシャフトの“自重”が関係しているからです。以前、似たような話をしましたが、一般的に重いものを振るとその自重のおかげで軟らかく感じ、逆に軽いものを振ると硬く感じます。振動数は同じでも、感覚として違ってくるのです。よって、60gと50gのフレックスSを振った場合、50gのほうが硬く感じ、力む可能性があります。なので、60gのSを使って合わないと思った場合、50gのSRを試してみるのもひとつの手です。
堀越良和
ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」
週刊ゴルフダイジェスト2023年5月23日号より