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女子ツアーのシーズン最多勝利数は10! 4割1分7厘という驚異の勝率を叩き出した選手は誰?【ゴルフの数字】

4人1組、1ラウンド18ホール、パー72……ゴルフにまつわるいろいろな数字。知らなくてもゴルフはできるけど、知っていればゴルフがもっと楽しくなる! 今回は、国内女子ツアーの年間勝利数を深堀り!

2003年の最終戦リコーカップで2位に5打差をつけ優勝し、前人未到の年間10勝を達成した不動裕理

今週、早くも今季7戦目となる「KKT杯バンテリンレディス」が開催されている女子ツアー。2022年は西郷真央が、2021年は稲見萌寧が、それぞれ6戦を終えた時点で3勝を挙げる活躍を見せていたが、今年は初優勝の吉本ひかると山内日菜子をはじめ、すべての試合で違う選手が優勝しており、複数回優勝はまだ出ていない。

昨シーズンの最多優勝は、西郷真央と山下美夢有の5勝。統合された2020-21シーズンは稲見萌寧の9勝が最多だが、そのうちの8勝を2021年に挙げている。

38試合で8勝というと、ゴルフでいえばかなりの勝率といえるが、過去にはもっととんでもない記録が生まれていた。

記録の主は、不動裕理。2000年から05年にかけて6年連続の賞金女王に輝くなど、まさに“絶対女王”として君臨していた不動が2003年に達成した「年間10勝」が、国内女子ツアーではいまだ破られぬ最多記録として残っている。しかも、当時は今よりも試合数が少なく、年間30試合。出場したのはそのうち24試合だったので、勝率は実に41.7%。シーズン通してこれだけの割合で勝ち続けるのは驚異的というほかない。

不動の10勝に次ぐシーズン9勝を挙げているのが、台湾出身の涂阿玉。こちらもまた、不動に負けないすさまじい記録の持ち主で、1982年に9勝を挙げ初の賞金女王に輝くと、翌年から9勝、7勝、7勝、9勝と、わずか5年で実に41勝を積み重ねてしまったのだ。

<シーズン優勝回数>
1位 不動裕理 10勝(2003年)
2位 涂阿玉 9勝(1982年、1983年、1986年)
  稲見萌寧 9勝(2020-21年)
4位 樋口久子 8勝(1974年)
  岡本綾子 8勝(1981年)
6位 イ・ボミ 7勝(2015年)
  鈴木愛 7勝(2019年)

ちなみに10勝を挙げた2003年の不動裕理の年間獲得賞金は1億4932万5679円。昨シーズン5勝の山下美夢有が約2億3500万稼いでいることを考えると、いかにここ20年で賞金額が上がったかがわかる。昨シーズン賞金ランク6位だった吉田優利のように、優勝なしでも1億を超える選手も出てきているほどだ(約1億1400万円)。

毎週優勝者が変わる群雄割拠の女子ツアーで年間10勝を挙げるのは今やかなり困難といえるが、コンスタントに上位に入ることができればかつての賞金女王に比する金額を稼ぎ出すことができる。女子プロ界の活況を表す数字といえよう。