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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.57「大型ヘッドにピッタリ! “へっぴり腰”スウィング」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

ゴルフスウィングは腰の動きが重要だといわれる。腰を回転させる、あるいは切るという動きが一般的だが、ボクが最近これいいかも、と思っているのが”へっぴり腰スウィング”だ。

へっぴり腰とは、ご存じのとおり、前かがみになってお尻を後ろに突き出した姿勢のこと。腰が引けているのでスポーツでは悪い例として使われることが多い。ゴルフでもへっぴり腰というと、なんだか弱々しい感じで、ボールが飛びそうにない印象を受ける。でも、これが案外いいんよ。

慎堂流のへっぴり腰スウィングとはどんなものかというと……

まず、いつもと同じようにアドレスをする。そこから右のお尻を後ろに下げるような感覚でテークバックする。このとき左肩も同調して回る。そして、ダウンスウィングで右ひじを体側につけたまま、インパクト直前に左のお尻を激しく後ろに引く!

ゴルフでは「ヒップバック」なんて言い方をするけど、いわゆるへっぴり腰の姿勢である。やってみるとわかるけど、左のお尻を後ろに引くと、左ひざが伸びて左足かかとに重心が移る。するとクラブの通り道、いわゆる懐(ふところ)ができるので、そのまま体の回転とともにヘッドを押し出す。

で、インパクト後に右ひじが伸び、フィニッシュ! ざっとこんな動きだ。

このスウィングのメリットは、前傾角度が崩れにくく、過剰なフェースローテーションが抑えられること。今のクラブはフェースの開閉がしにくくなっているので、フェースローテーションをしないでスクエアを保ったまま打つほうが飛ぶんだよね。

また、前傾角度を保とうとすると、どうしても重心がつま先寄りになり、インパクトで前につんのめった感じになってしまうが、へっぴり腰スウィングならその心配もなく、いい感じでバランスが保てる。

その代わり、腕を意識的に振ったり、右ひじがインパクトで伸びてしまったりするとアウト。フェースが返って激しいチーピンになるので、そこだけは注意したい。

そうだな~、イメージはつま先下がりの打ち方に似ているかな。つま先下がりは、インパクトで上体が伸び上がらないように心がけるし、無理に腕も振らないでしょ。うまくいくと、軸ブレもしないから意外と飛ぶよね。

この前、うちの練習場がめっちゃアゲンストだったときがあるんだけど、そのとき知り合いにこの打ち方をすすめてみたんだ。

最初はダフったりしてたけど、コツをつかんだ後は、普段7Iで150ヤードのところ、160ヤード以上飛んでたからね。ヘッドを走らせようとしなくても、ヘッドが走ることを実感し、本人もびっくりしてた。

へっぴり腰というと、イメージが悪いけど、結構大袈裟にやっても、意外と普通に見えるので大丈夫。姿勢はへっぴり腰だけど、気持ちはへっぴり腰にならないように、思い切ってやってみて。さぁ、みなさんも今日からレッツへっぴり!

へっぴり腰でスウィングをすると、前傾角度がキープしやすく、スウィングバランスが崩れない。飛距離アップ
も期待できる


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2018年1月30日号より