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識西論里が欧州女子ツアー(LET)の出場権を獲得

勝みなみ、西村優菜とともに米女子ツアーのQシリーズ(最終予選会)に挑戦したがあと一歩で出場を逃した識西論里(おにし ゆり)が、欧州女子ツアー(LET)のQスクールを突破した。

昨年12月17日から5日間にわたってスペインで行われたQスクール。識西はトータル3アンダーの17位タイで23年シーズンの出場権を獲得。

上位45名に出場権が与えられる米ツアーのQシリーズでは75位に終わり「とても悔しい」と唇を噛んだが、そのリベンジを果たした格好だ。

米ツアーカードを獲得した勝と西村は、世界ランク75位の資格により最終予選会のみの出場だったが、識西はファーストステージ、セカンドステージを突破してのファイナル出場。厳しい戦いをくぐり抜け、夢の扉を開いたかに思われたが、最後でつまずいた。

それでも気持ちを切り替えてスペインに飛び、難関に備えて準備を重ねてきた。

LETは米女子ツアーとの提携やスポンサーの拡充などもあり、ここ3年で急激に成長した。23年は30試合を開催。賞金総額は過去最高の3500万ユーロ(約50億円)に達する見込みだ。

以前はスコットランド出身でメジャーチャンピオンのC・マシューが「ヨーロッパの選手はゴルフ一本で生計を立てるのが難しい。アルバイトをしながらプレーしている選手もいる」と明かしていた。

ここのところの急成長に同ツアーのCEOアレキサンドラ・アーマス氏は「最近はQスクールへの申し込みが殺到しており、関心の高さは過去に例がないほど。女性がゴルフで成功したキャリアを築き、夢を実現するためのプラットフォームを我々が提供していくつもりです」と語っている。

22年のプロテストに失敗し国内ではプロのライセンスを持っていない識西が成長著しいLETで職場を確保した。「来年は(海外から)いいニュースを届けたい」という25歳の前途に期待したい。

注目の第1戦は2月2日に開幕するマジカルケニア女子オープン(写真は2021年日本女子オープン。PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2023年1月24日号より